【貸切バス旅行】子供の定員は?法律と安全性のはなし

【貸切バス旅行】子どもの定員は?法律と安全性のはなし

保育園や幼稚園の遠足などで貸切バスの予約を考えている先生方、バスに乗れる定員が子どもと大人で人数の数え方が違うことをご存知ですか?

バスの安全性や料金に関わる、バスの定員。今回は、子どものバスの定員数について解説します。

■もくじ
1. 法律では、バスの2人席に子どもは3人乗ってOK
2. 安全のためには、子どもも1人1席がオススメ
3. 高速バス・ツアーバスの子どもの定員について
4. 貸切バスの定員数と料金目安
5. 貸切バスの子どもの定員まとめ

法律では、バスの2人席に子どもは3人乗ってOK

大人だけの利用なら当然1人1席が必要ですが、子どもの場合は少し異なります。

道路運送車両の保安基準には、「大人1人=子ども(12歳以下)1.5人に相当する」という記述があるんです。つまり、12歳以下の子どもなら、大人2人分の席に3人乗せても法令上は問題ないということ。

子ども1人を2/3人で換算すると、分かりやすくなります。

<例>子ども6人に対して必要な座席数
6×2/3=4
→子ども6人乗車に必要な座席は4席

子供の定員

シートベルトはしなくていいの?着用義務の例外

2席に子ども3人の乗車はOKですが、これはあくまで座席スペースの問題。安全面から見ると、2席に子ども3人の乗車には、大きな危険が伴います

大きな要因となるのが、シートベルトの問題です。

シートベルトの着用については、道路交通法第71条3で触れられています。内容を要約すると、「自動車の全ての座席(運転席、助手席、後部座席)でシートベルトの着用を義務づける」ということ。

これは、自家用車だけでなく、バスやタクシーの乗車でも同じです。つまり、貸切バスでも走行時のシートベルト着用は義務なんですね。

「シートベルトの着用」は法律で定められていることなので、当然違反すれば、罰則もあります。

<バスの場合の罰則>
後部座席(一般道):口頭注意
後部座席(高速道路):減点1点

シートベルトは安全の要。シートベルトの着用で、事故時の安全性は大幅にアップします。

シートベルト着用

ここで、「あれ?」と感じた方もいるのでは?

シートベルト着用が必須なら、2席に子ども3人が乗車したらシートベルトが付けられないじゃないか…。そう、1人1席で着席しないことで、シートベルトを着用できない子どもが出てしまうんです。

実は、2席に子ども3人の乗車が認められるのは、シートベルト着用義務の法律(道路交通法第71条3)に書かれている例外事項のためです。

道路交通法第71条3には、怪我や病気などで着用ができない場合や、乗車人数が設置されているシートベルトの数よりも多い場合などは着用を免除する、という例外事項が書かれています。

2席に子ども3人の乗車は、設置されているシートベルトの数より乗車人数が多い、この例外にあたるので乗車OKになるのです。

安全のためには、子どもも1人1席がオススメ

法令上は2席に子ども3人の乗車は問題ありません。そして、ギリギリの定員で乗せた方が、バス料金は安くなります。

ただ、バス料金を優先する前に…「2席に子ども3人の乗車だと、子ども全員にシートベルトを着用させることができない。」ということを、肝に銘じるようにしてください。

2016年に起きた、軽井沢のスキーバスの事故を覚えていますか?あの事故の際、乗客の大半がシートベルトを着用していなかったのではないかと言われています。

警視庁のシートベルト着用に関する統計(平成28年)によると、シートベルト非着用者の致死率は、着用者に比べ14.5倍。シートベルトの着用により、衝突時の全身強打や車外に放り出される危険性は、大幅に減少します。

子供は2席に3人乗っていいの?

シートベルトが着用できないことで、子ども達の命にさらされることを、しっかり考えてくださいね。

バスの補助席にシートベルトついてる?

ちなみに、バスの補助席でもシートベルトの着用はできるのでしょうか。

2016年に「道路運送車両の保安基準」が改定され、今までは設置の規定がなかった大型高速バスなどの補助席にもシートベルトの設置が義務付けられるようになりました。そのため、改定後に製造された貸切バスの補助席には、シートベルトが設置されています。

ただし、改定前に製造されたバスにはシートベルトの設置がないものもあるので、もし補助席の利用を考えているなら事前にバス会社に相談するようにしてください。
※高速道路を走行する場合、シートベルトの付いていない補助席には着席できません

シートベルトは子どもでもしめよう。

また、0〜5歳までの子どもが乗車する際に義務付けられているチャイルドシートですが、バスやタクシーを利用する際は法律的に設置が免除されています。

安全のために、貸切バスでもチャイルドシートの設置をしたいという場合、こちらも同じく事前にバス会社に相談を。(車種によりチャイルドシートが設置できない場合もあります)

▼ 関連コンテンツ
≫貸切バスにチャイルドシートは取り付けられる?
≫路線バスはなぜシートベルトをしなくていいの?バスのシートベルト事情

バス会社によって異なる、子どもの定員

安全性は第一だけどバス料金をどうしても抑えたい・・、というジレンマに悩むことになると思います。バス会社としてはどのように考えているのか?というと、会社によって対応が異なります。

ただしやはりバス会社も軽井沢のスキーバス事故を受け、子どもであっても1人1席の利用を強く勧めています。2席に子ども3人の乗車自体、認めていないところもあるほどです。

近場の移動(往復2時間程度)で一般道のみの走行なら2席に子ども3人の乗車はOKとしているところもありますが、高速道路を走る際は子どもも1人1席としています。

小さい子どもを引率する場合は、子ども1人に1席を確保してシートベルトの着用を徹底させるのが良いですね。

安全のためには子供も1人1席で

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高速バス・ツアーバスの子どもの定員について

バスには貸切バスの他にも「高速バス」「夜行バス」、「ツアーバス」などがあります。このようなバスでの子どもの定員についても、考え方は貸切バスの場合と同じです。

ただ、安全上2席に子ども3人の乗車を案内していなかったり、禁止しているバス会社も多いので、申し込み時に確認するようにしてください。

貸切バスと大きく違うのは、ツアーバスや夜行バスには子ども料金が設定されている点です。多くの場合、小学生(6歳以上12歳未満)の子どもには子ども料金があり、大人料金よりもリーズナブルに乗車することができますね!

また、6歳未満の子どもは、大人の膝の上に乗せる(大人1人と子ども1人が1席に座る)場合に限り、運賃が無料になります。6歳未満であっても、子ども1人が1席を使う場合は、子ども料金が必要になります。

貸切バスの定員数と料金目安

子どもを2席に3人乗せた場合、どれだけの人数が乗車できるのか?定員をバスタイプ別に見てみましょう!

※利用料金は、関東エリアで平日10時間・250㎞までの場合で算出(運行前後の安全点検時間2時間分を含む)
※バス乗降場所までの回送分は含まない
※引率の大人2人乗車、残りは子どもの場合で計算

バスタイプ料金目安(税込)定員数(座席数)子どもの定員(2席に3人)
大型観光バス116,380円~53~55人
(正45+補8~11)
72~74人
(正64+補8~11)
中型観光バス99,660円~27人(補なし)37人
小型観光バス※85,470円~25人(補なし)34人
小型マイクロバス85,470円~27人(正20+補6)33人(正27+補6)

※小型観光バスは20年以上前に製造終了しているバス。所有しているバス会社はほとんどありません。小さくて安いバスをお探しなら小型マイクロバスをおススメします。

2人席に3人着席することを想定して、子どもの乗車可能人数を計算してみました。もちろん、同乗する大人の人数やバスタイプによって定員が異なりますので、あくまでも目安として参考にしてみてくださいね。

ちなみにバス料金は2023年8月25日に国土交通省から発表された「新公示運賃額(最低基準額)」です。バス会社により単価が異なりますので、正確な料金を知りたい場合は、必ず見積りを取り寄せましょう。

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≫貸切バスの料金目安
≫乗車人数別!貸切バスの種類一覧
≫大型バスについて
≫中型バスについて
≫小型バスについて
≫マイクロバスについて

貸切バスの子どもの定員まとめ

2席に子ども人の乗車は、法令上認められます

しかし、このようにギリギリの定員で乗せてしまうと、全員がシートベルトを着用することができなくなってしまうのも事実です。

シートベルトの着用は、安全を確保するためになくてはならないもの。バス料金との兼ね合いもあると思うのですが・・、子どもたちの安全確保を何よりも優先させて欲しいです。

まずは定員ギリギリに乗せた場合と、1人1席にした場合とで、どれくらいバス料金が違うのか、見積もりを取って確かめてみてください。思いのほか、料金が高くならないのであれば、1人1席で安全確保を!!

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