
2024年は“逆打ちお遍路”の年、香川2泊5麺の旅(4)大窪寺・長尾寺・志度寺編
大学のサークル仲間(同期・後輩)7名で香川県旅行を楽しむ最終日は再びお遍路の旅(あと、讃岐うどんも)。
「スーパーホテル高松・田町」に集合し、まずは1麺目である「うどんバカ一代」を目指します。こちらの名物は「元祖釜バターうどん」。楽しみですー。
■逆打ちお遍路(1)~うどん2麺・根香寺・白峯寺~
高松空港集合==山越うどん==手打ち麺や 大島==根香寺==白峯寺==崇徳天皇御陵==丸亀城==本行寺(虎に翼)==骨付き肉 一鶴 丸亀店/羊苑==「スーパーホテル丸亀駅前」着・終了
■お遍路お休み~うどん1麺・女木島・男木島~
<女木島(鬼ヶ島)編>
古奈や(坂出市・がもううどんがダメだった)==高松港からフェリーで「女木島」へ==鬼ヶ島大洞窟==フェリーで「男木島」へ
<男木島編>
男木島着==たこ飯昼食==豊玉姫神社==男木島灯台==フェリーで高松港へ==高松城跡==瀬戸内味処 活==「コトリコワーキング&ホステル高松」宿泊
■逆打ちお遍路(2)~うどん2麺・大窪寺・長尾寺・志度寺~
「スーパーホテル高松・田町」集合==手打十段 うどんバカ一代==大窪寺==長尾寺==志度寺==久米池うどん==高松空港==成田着終了
■番外編~田村神社・倭迹迹日百襲姫命~
瓦町「コトリ コワーキング&ホステル高松」==田村神社==瓦町でモーニング==高松空港
「元祖釜バターうどん」にノックアウト!並んでも食べたい「手打十段 うどんバカ一代」

最終日の午前中は「釜バターうどん」で名高い「手打十段 うどんバカ一代」へ。ことでん瓦町駅(宿泊したホテルがある)からも徒歩7分の近さです。

朝6時から開いてるw。朝食は軽めにして名物の「釜バターうどん」をガッツリいただきます。
行列に並び、まずは食べたいうどんを注文。うどんを受け取ったら食べたいトッピングを選び、お会計です。

熱々もちもちのうどんにたっぷりとバターが乗せられており、ここへ生卵を投入してまぜまぜ…。そう、まるでカルボナーラのような感じです。

テーブルにあるだし醬油をかけまわして好みの味にしてずるずるいただきます。

これで小530円からとアッパレなお値段。隣で糖尿病ブラザース(私を入れたらトリオ)のOくんと、Mちゃんが炭水化物をパンパンにほおばっていますw

「うどんバカ一代」ではお土産用にうどん(2人前~)とだし醬油を発売。みんなあまりのおいしさについ購入して帰ってしまいます(私も購入)。

しかしこのおみやげのうどん、なかなかの重量なんです。私と同じLCCのジェットスターで帰る予定のIくん。2箱買ってたけど大丈夫!?(実は大丈夫ジャナカッタ)
Information
手打十段 うどんバカ一代
営業時間:6時~18時、元旦だけお休み
住所:香川県高松市多賀町1-6-7
問合せ先:087-862-4705
四国霊場八十八カ所・第88番札所、結願の寺「大窪寺」

四国遍路を締めくくる最後のお寺「大窪寺」は標高776mの女体山(胎蔵ヶ峰)麓にあります。どのお遍路さんも輝くような笑顔で、逆打ちしている我々とはけた違いのハイテンション(当たり前です)。
実は2025年6月に高知県の室戸岬を訪れ、最御崎寺(ほつみさきじ)と津照寺を訪れる機会に恵まれました。この時、お遍路道を徒歩でお寺まで上ったのですが…。
死んだ…。実は徳島から高知へのお遍路がかなりキツイらしく挫折する方も多いとか。民宿で一緒になった何度も回っているお遍路の方からいつも室戸で2泊ぐらいして休養すると聞きました。
もちろんその後も楽なはずはなく、数々の困難を乗り越えて到着した大窪寺ですから、皆さん、いろんなものを捨てて清々しい笑顔になっているのは当然のことでしょう。

大窪寺は国の史跡「讃岐遍路道」として2025年に追加指定されました。江戸時代中期のものとされる「二天門」の他、125年前の明治33年に火災で焼失した本堂や阿弥陀堂などが、明治期のうちに以前と同じ位置と形状で再建されていて、四国遍路が確立した江戸時代の境内の様子がよく残されていることが評価されたそうです。

大窪寺は奈良時代に行基がこの地を訪れた際、悪夢を感得して草庵を建てて修行したのが開基とのこと。その後、唐から帰った空海が現在の奥の院にある岩窟で密教の修行をしたそうです。
谷間の窪地に、堂宇を建てて等身大の薬師如来坐像を刻んで安置。また唐で恵果阿闍梨(けいかあじゃり)から授かった三国(印度、唐、日本)伝来の錫杖(しゃくじょう)を納めたのが大窪寺の始まりなのだとか(窪地にちなんで大窪寺)。

女体山を背景にして建つ本堂にお祀りされている薬師如来は、本来左手に薬壺を持つところ、ほら貝を持っているという珍しいもの。本尊と三国伝来の錫杖は奥殿に祀られています。
お遍路さんたちが空海との「同行二人」で無事に旅を終えた菅笠(すげがさ)や金剛杖などが奉納される寶杖堂(ほうじょうどう)も。

これらは毎年春夏の「柴灯護摩供(さいとうごまく)」で供養されています。

nformation
医王山 遍照光院 大窪寺
住所:香川県さぬき市多和兼割96
問合せ先:
0879-56-2278
バス駐車場:マイクロバス20台、大型バス10台駐車可能
「力餅・静御前得度の寺」として親しまれる長尾寺

大窪寺から約15㎞の場所にある長尾寺。女体山を越えるので徒歩で移動するのはなかなか骨の折れるお遍路道といえます(われわれは車でヒョイっとね)。
長尾寺は739年(天平11年)に行基が訪れた際に霊感を得て、柳の木「楊柳(ようりゅう)」に聖観世音菩薩像刻み本尊とし、 堂宇を建立して安置したのが始まりとされいます。

その後、空海がこの寺を訪れ、入唐が成功するように年頭七夜に渡り護摩祈祷を修法して、国家安泰と五穀豊穣を祈願しました。その祈願は現在にも受け継がれ、毎年正月の7日には「大会陽」が盛大に開催されているそうです。
この「大会陽」では三方と大鏡餅、合わせて約160kgを県内外から力自慢の力士が抱えて歩き、その距離を競い合います。また、本堂上部から福餅や木札が投げられる「福奪い合い」も。
これは空海の四国霊場開創の際、年頭七夜の護摩祈祷を修し、そのお守札を群衆に投げたのが由来とされ、1200年もの歴史を持つらしいです。
“静御前得度の寺”といわれるのは、源義経と吉野山で惜別した静御前が、その母・磯禅尼(いそのぜんに)と共にふるさとに帰り、長尾寺で得度(とくど)したことによります。髪を埋めた剃髪塚(ていはつづか)があるそうです。
境内には道真公をお祀りする長尾天満自在天神宮がもあります。

平安時代、讃岐国司だった菅原道真公と親交の厚かった明印という名僧が長尾寺にいました。道真公が九州へ左遷される折、志度浦で詩を送り心を慰めたそうです。
道真公も詩と自画像を明印に送り別れを惜しんだという古事が残されていたことから、1710年(宝永7年)に建立し、長尾寺の鎮守としました。天神宮境内南側には「開運石」が祀られています。
お祓いしたいことを厄よけ玉に込め、開運石に投げて割り、厄を祓うとともに良い運を引き寄せることができるというものです。

長尾寺門前には元冦の役出征将兵の霊を慰めるために建てられた「経幢(きょうどう)」(国の重要文化財)もあります(仁王門は撮ったけど、経幢は撮影してなかった…)。

Information
補陀落山 観音院 長尾寺
住所:香川県さぬき市長尾西653
問合せ先:0879-52-2041
バス駐車場:マイクロバス2台、大型バス2台駐車可能
625年(推古天皇33年)の創建と伝わる「志度寺」

志度寺は志度湾に面して建立されている四国霊場屈指の古刹です。海の向こうには屋島や五剣山の稜線まで臨めます。

ご本尊は十一面観世音菩薩像(国の重要文化財)。また頭上に十一面の仏面を抱く閻魔大王が祀られており、本尊と同体とされています。

門前町の突き当りに運慶の力作、仁王像と巨大わらじがあり、全国的にも珍しい三棟造りの堂々とした佇まい。本堂とともに讃岐藩主、松平頼重により寄進されたそうです。

志度寺はいろいろ見どころの多いお寺で、仁王門をくぐり、左手へ折れると1975年5月に落成した五重塔があります。

本尊は胎蔵大日如来坐像で、塔内には木造如来形座像も。この他、薬師堂や弁財天堂、大師堂、奪衣婆堂、閻魔堂、曲水式庭園などもあります。
また、志度寺山門をでてすぐのところにある常楽寺には平賀源内の墓も。浅草浅草総泉寺から分骨されたものなのだそうです。旧志度町生まれだったのだそうで…(写真撮ってないや)。
お参りした際はぜひ。

Information
補陀洛山 清浄光院 志度寺
住所:香川県さぬき市志度1102
問合せ先:087-894-0086
バス駐車場:要問合せ
最後まで全力で麺をくらう人々「久米池うどん」へ

大阪に帰る人、浜松に帰る人、東京・埼玉・神奈川・千葉へ帰る人と時間も帰り方もバラバラ。一番早い飛行機で帰る人に合わせて最後の麺活に挑みます。
「久米池うどん」は高松市にあり、ごぼちりうどんと肉うどんなどが人気なようです。ここは席に座ったまま注文して持ってきてくれるシステム。

お冷、ご飯、おでんはセルフサービスです。
実はあまりお腹の空いていない私は「月見うどん」と守りの姿勢。

その代わり、おでんをいただきます。

香川のうどんやさんって必ずおでんが置いてあり、好きなネタを自分で取ってくるのがデフォルトのシステム。統一価格ですが、すじ肉や豆腐、厚揚げはちょっと高くなっています。

守るものも守る気もない人々のうどんコレクション。


さすが糖尿病ブラザースw。最後の炭水化物漢気祭りです。こちらの麺はちょっと平べったいカタチで太さはマチマチ、食感はもちもち。
これにて香川うどん&お遍路旅、終了でございます。
Information
久米池うどん
住所: 香川県高松市新田町甲2083-1
問合せ先: 087-841-6934
LCCって荷物の重さに厳しいって知ってた?Iくん

さてこの後、千葉県に住むIくんと東京に住むちくわは、高松空港からLCCのジェットツアー(同じ飛行機)で帰りました。私は前乗りして荷物が多かったのでプラス料金を払い、事前に預けることに。
Iくんは行きに新幹線で大阪に前泊し、神奈川・浜松・大阪経由で車で来たOくんに拾ってもらってから香川入り。帰りだけジェットツアーを使いました。
本人いわく「旅先で着た服を捨てるので荷物が少なくなる」から大丈夫!と豪語。いやいや、それ以上にお土産買って重くなっているからむしろ増えてるだろう…と思ってたんですが。
やっぱり重量オーバー。しかたなく、私が手荷物として彼のお土産分を機内持ち込みにして、追加料金を払わずに済んだのでした。
いろいろありましたが無事成田空港に到着。やらかしたIくんから預かっていた土産物などを返却します。Iくんとはここでお別れ。無事、帰宅できたようです。
そののち、Iくんが行方知れずになったと騒いでいたUSJのお土産もOくんの車から発見され、宅急便で送り返してもらえたとのこと。よかった、よかった。
どうしても作り立てのカールが食べたいと駄々をこねていた浜松在住のMちゃん(松山市に四国明治松山工場があり、ここで唯一カールを製造)のために、カールが売っている途中のSAで箱買いしたとのこと。Oくんもつられて買って、車のトランクをカールでパンパンにして神奈川まで帰ったみたい。
みんなで和気あいあいと過ごせた3日間でした。現地のプランやコーディネート、車の運転を買って出てくれた香川在住のKくんに深く深く感謝。
また、同行した同期、後輩のみんなもありがとう。また会えるのを楽しみにしています。
皆さんもぜひ、同窓会や同期会旅行、楽しんでみてはいかがでしょうか。
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