大型バスに乗れる定員数って何人?

大型観光バス1台に乗れる定員数(乗車可能人数)って何人?快適な利用人数は?

旅行や合宿、送迎などで貸切バスを手配したい!という場合、疑問に思うのが「大型観光バスって何人まで乗れるの?」ということ。

貸切バスをいつも手配しているベテラン幹事さんや旅行会社の方なら、だいたいの乗車人数の想像がつきますが、初めてという場合はわかりませんよね。

大型バスの定員

大型観光バスは、正座席が45人まで、補助席込だと53~55人まで乗れるタイプがスタンダード。

貸切観光バスの中では最も乗車人数が多いので、バス料金を頭割りすると、1人当たりの金額は小型マイクロバスを1台借りるよりもずっと安くなることが多いんですよ!

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ただし、こちらはあくまでも乗車人数の一例。サイトには貸切バス乗車人数の目安を紹介していますが、本当のところ、何人乗りのバスが借りられるの!?

ということで、貸切バスの達人編集部が、目安の根拠として調べてみました!第1回目は大型観光バスの乗車可能な定員数と、快適に移動できる利用人数についてです。

「定員数」とは、大型観光バスに乗れる最大の人数のこと

大型観光バスの座席イメージ
一般的な大型バスの座席イメージ (撮影協力:三菱ふそうトラック・バス)

バスの座席で「定員数」といった時は、そのバスに最大何人まで乗れるのか、乗車可能人数のことを差す場合が多いようです。つまり、正座席と補助席を合わせた人数が「定員数」ということになります。

一般的な路線バスは立ったまま乗車できるので、だいたい60~75名ぐらいまで乗車可能です。なのでバス車内に「定員数○○」という感じで表示されているのを目にしたことがあるのではないでしょうか。

高速バスや貸切バスの場合は高速道路を走行する可能性があるので、必ず着席して乗らなければなりません。通常の高速バスであれば補助席は使わずに正座席のみの利用となっていることがほとんど。

補助席を使うと乗降が大変なこと、長距離走るので疲れることなどがあるため、基本的には付いていないことが多いようです。

大型の貸切バスの定員数は正座席と補助席の数を合わせたものとなり、最も多いパターンの定員数は53~55名となっています。

快適に利用できる乗車人数とは?全員が正座席に座れること

簡便なシートなので長時間は疲れる補助席
オノエンスターのEVバス補助席(第10回バステクin首都圏より)

大型の貸切バスは近距離の送迎などに使われることがあるため、補助席を付けているケースがほとんど。しかしながら、通常のシートに比べて簡便なため、短時間・短距離なら我慢できるものの、長時間になると正直厳しいのが現状。

特に大人の男性の場合だとかなり窮屈なのではないかと思います。左右に体が振られる山道の走行や長時間の移動に、補助席の利用は疲れるので原則、正座席のみのでの乗車が推奨されます。

正座席のみの乗車なら45名までが最大乗車人数と覚えておきましょう。

大型観光バスの平均的な正座席数は45席、補助席8~10席がスタンダード

「貸切バスの達人」に参加しているバス会社が所有するバスのタイプ、正座席数、補助席数、乗車可能人数(定員数)を集計。
その結果、大型観光バスの場合、最も多いパターンは正座席45人というタイプでした。

バス会社が所有する大型観光バスの座席数
【貸切バスの達人】編集部調べ

正座席数45の大型観光バスの座席表

2座席が10列並んだものが左右に2つ配置されて40座席、プラス、一番後ろに5座席というのがよくあるパターン。こちらにフルで補助席を付けると、プラス10席でトータル55席が定員数(補助席含む)です。

  • 2席×10×2列=40席+最後部5席(11列目)=45席
正座席45+補助席10=55定員の大型観光バス
定員55名のタイプ

もちろんバス会社により、いろんな仕様があるので、この限りではないとは思いますが、調査した限りではこの並びが多いようです。

また、大型観光バスの場合、後部座席がコの字になる「サロンバス」タイプも。この場合、後ろ座席が回転する関係で補助席を付けられなくなるため、正座席は45席で補助席は最大でも8席まで。

つまり、同じ大型観光バスでもサロンバスになるタイプの場合は定員数(乗車可能人数)は少なくなる、と覚えておいてください。

45正座席と補助席8席の53名定員のタイプ
定員53名のタイプ

最大で乗車可能な定員数は53~55名がスタンダード、となります。

正座席数49の大型観光バスの座席表

2番目に所有数が多かったのが2座席が11列並んだものが左右に2つ配置されて44座席、プラス、一番後ろに5座席です。こちらにフルで補助席を付けると、プラス11席でトータル60席が定員数(補助席含む)です。

  • 2席×11×2列=44席+最後部5席(12列目)=49席
正座席49と補助席11席の60人定員

大型観光バスの長さは12m未満とサイズが決まっているため、車内の広さは同じ。そこに横1列、座席を増やしたのがこの60名定員のタイプです。

当然、53名定員よりも座席と座席の間は少しずつ狭くなっているので、足元は窮屈に感じます。当然、後部座席を回転させることは難しいので、60名定員でサロンバスタイプは見かけたことがありません。

補助席の数は最大で11席ですが、バス会社によっては7席や8席しかつけないというパターンもあり。正座席が49であっても定員数は60名以下というバスも多いので注意が必要です。

貸切バスの達人に参加しているバス会社のうち、60名定員の大型観光バスはわずか10.5%でした。

現状の座席シートだと、物理的に12列まで増やすのはかなり厳しいため(足元のスペースを確保できない)、大型観光バスであっても定員60名以上乗れるバスはいまのところない、という結果です。

正座席数41の大型観光バスの座席表

正座席41に補助席9で50名定員

さらに横1列、座席数を減らし、ゆったり乗れるようにしたのが定員数50名のバス。2座席が9列並んだものが左右に2つ配置されて41座席、プラス、一番後ろに5座席です。こちらにフルで補助席を付けると、プラス9席でトータル50席が定員数(補助席含む)です。

  • 2席×9×2列=36席+最後部5席(10列目)=41席

こちらのパターンではラグジュアリーなタイプもしくは、車いすのまま乗車できるリフト付きのバスとして所有するバス会社が多く、補助席を付けているのは3%のうち半分程度。

つまり補助席まで使ってフルで定員数50名まで乗れないタイプが多い、ということになります。

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実は定員65名乗れる大型観光バスもあるには、ある

三菱ふそうの65人定員のバス
(画像提供:三菱ふそうトラック・バス)

さきほど、座席の列をこれ以上増やすのは厳しいから60人定員が最大とお伝えしましたが、実は座席シートの形状を工夫することにより、もう1列増やした12列、最後部5席(13列目)で正座席53というタイプも三菱ふそうから登場しています。

正席53席、補助席12席、65名定員のバスも登場

こちらに補助席12席を加えることで定員数を最大65まで増やすことができるというもの。2019年に開催された「第5回バステクin首都圏」で紹介され、話題になりました。

三菱ふそう×天龍工業で開発した超軽量シートで、膝前寸法を広くするために背当て形状を調整し、12列仕様(11列+後部座席5)よりも広い膝前寸法を確保したという画期的なもの。2019年から名鉄バス「名古屋~長島温泉線」、しずてつジャストライン「特急静岡相良線・静岡空港線」で運行を開始し、話題になりました。

  • 2席×12×2列=48席+最後部5席(13列目)=65席
シートピッチをあまり変えず、シート形状を工夫することできゅうくつさを軽減
(画像提供:三菱ふそうトラック・バス)

リクライニング機能はないそうですが、60人定員のバスと遜色ない乗り心地とのこと。このタイプのバスを所有している貸切バス会社は2025年6月現在、ほぼないです(富山県の三豊中央観光バスが唯一では!?という噂)。

貸切バスで45名を超える人数の場合は大型バス+小型マイクロバス(20名乗り)、大型バス+中型バス(27名乗り)とタイプを組み合わせて複数台数で移動、というのが現実的といえそうです。

ついでにちょっと珍しい座席数の大型観光バスとは?

「貸切バスの達人」に登録している大型観光バスで、最も少ない人数は補助席なしの22人!
茨城のバス会社さんが所有しているもので、ビールサーバーや酎ハイサーバーがついた、超豪華なバス。

なんて贅沢なんでしょう・・・(ため息)。

座席数が少ないほど、ゆったり足を延ばして座れるので、疲れずに移動できますね♪

大型観光バスの定員(乗車員数)まとめ

  • 大型バスの定員は、【正座席45席】が主流
  • 定員数(最大乗車人数)は正座席45席+補助席8席の、【53人定員】の大型バスが多い
  • 最も定員数の多いタイプは【60人乗り】だが、所有しているバス会社が少ない
  • サロンバスになるタイプだと補助席を付けられない座席があるので定員数が少なくなる
  • リフト付き、トイレ付のタイプはさらに座席数が少なくなる

今回調査してわかったのは、大型バスの定員は実にいろいろなバリエーションがあるということ。一言で大型の観光バスといっても、座席の数、補助席の数は10台十色。

必ずしも手配できるとは限りませんが、60人乗りや豪華仕様のバスなど珍しい大型バスもあるということを覚えておいてくださいね。

三菱ふそうバス「エアロエース」「エアロクィーン」
奧がエアロエース、手前がエアロクィーン

【大型観光バスについて】

サイズ(大きさ)全長10~12m、車幅2.5m、高さ3.8m以内
※12m・車幅2.5mよりも大きな超大型バス(連節バスなど)は国土交通省の許認可が必要なので、貸切バスでの利用は不可。
車高ハイデッカー(中2階)3.2~3.5m/スーパーハイデッカー 3.6~3.8m
※2階建てバス(ダブルデッカー)の三菱ふそう「エアロキング(製造終了)」、スカニアジャパン「アストロメガ」は国内基準に合わせて3.8m
観光バスの車種(メーカー)三菱ふそう「エアロクィーン(スーパーハイデッカー)」「エアロエース(ハイデッカー)」、日野自動車「セレガ」、いすゞ自動車「ガーラ」、ヒュンダイ自動車「ユニバース」、スカニアジャパン「アストロメガ(ダブルデッカー)」
運転手なしでのレンタル不可
料金の目安東京発平日日帰り旅行(バスの利用9時間・250㎞移動を想定)で123,618円(税込)~
【料金目安について】
利用人数(定員数)の目安~45人(補助席使用なら~53人)
有料道路区分特大車
トランクルーム(荷物量)貫通式で2~3スパンあり(各バス会社の仕様によって異なる)
大型観光バスに乗せられる荷物はどのぐらい?
設備(一例)カラオケ、冷蔵庫、湯沸かし器、TVモニター、DVD、ラジオ、マイク ※一例です。メーカーやバス会社により異なります。

※バス料金は2023年8月25日に国土交通省から発表された「新公示運賃額」に基づいた最低基準料金です。正確な料金はバス会社に見積りを取らない限りわかりません。
※バス料金には安全運行のための点検時間2時間分を含めて計算。ただし、バス会社から乗降場所までの回送代は含みません。

【参考資料】
ちなみに「貸切バスの達人」に登録のあるバス会社が所有するバスタイプの内訳を調査したところ、大型観光バスが約35%といちばん多かったです!

参加バス会社の所有するバスタイプ割合
【貸切バスの達人】事務局調べ

多くのバス会社が所有している、大型観光バスは比較的借りやすい、ということがわかりますね!
バス会社によって料金も違うので、気になったら見積もりを取ってみましょう!

この後引き続き、中型観光バス、小型観光バス、小型マイクロバスの定員数について調査結果をお知らせしますよ!こうご期待!!

■写真提供
三菱ふそうトラック・バス株式会社

▼貸切バスの定員数特集
貸切バス乗車人数比較 | 大型観光バスの定員 | 中型観光バスの定員 | 小型観光バスの定員 | 小型マイクロバスの定員

この記事を書いた人
バス観光マガジン編集部 編集ライター

バス観光マガジンの中のヒト。貸切バスについての基礎知識やバス旅行のヒント、バスファンのための情報など、バスに関する楽しいコンテンツを日々お届けします。

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