
中型観光バスの定員数は?最大何人まで乗れる?
バスを借りるときは乗車人数で選ぶのが基本。前回の緊急調査では「大型観光バスの乗車可能人数」を調査しました。
今回は中型観光バスの定員数を検証してみましょう!

中型観光バスは、全長8~9m、車幅2.3~2.5m、車高3.5mほどの大きさのバス。定員数は、正座席で27人までで補助席はついていないんです!
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中型観光バスは大型観光バスがベース

実はこの中型観光バス、各メーカーともに大型観光バスを9mに短縮したものとして製造していることがほとんどです。
ベースが大型観光バスなので、座席からの眺望が良いのが魅力。座席数を減らしてゆったり座れるようにしているバス会社が多く、居住性もUP!20~25名程度のグループによる観光旅行で人気の車種なんですよ。
- 日野自動車は「ハイデッカショート」
- いすゞ自動車は「ガーラ ハイデッカー9」
- 三菱ふそうは「エアロエース ショートタイプMM」
さらに最近ではEV(電気)バスで観光バスタイプも登場しています。
- EV Motors Japan「EV観光バス(F8 series6-Coach)」
- アジアスタージャパン/オノエンジニアリング「オノエンスターEV 9m前扉車」
EV Motors JapanのEV観光バスは名鉄観光バスで導入され、2024年3月から運行を開始しているとのこと。走行可能距離や充電方法などさまざまな課題はありつつも、カーボンニュートラル社会到来に備えた取り組みとして注目を集めていますね。
オノエンスターEV 9m前扉車は2024年の「バステクin首都圏」で紹介されていました。

自社で充電ステーションを持つと想定し、送迎貸切や自家用に向けたツーステップ・前扉仕様の中型電気バスになっています。
中型観光バスの乗車人数は、メーカによって多少前後があり、バス会社が独自にカスタマイズしている場合も。実際に中型バスを借りたら「27人乗りじゃなかった!」ということもあるんです。
そこで、何人乗りタイプの中型観光バスがあるのか、貸切バスの達人編集部が大調査してみました!
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中型観光バスの定員数は27~28人がスタンダード

一般的にバスの「定員数」というと、最大で乗車できる人数を差します。貸切バスであれば補助席を含めたもの。
ただし、中型観光バスは補助席をつけないことがほとんどなため、正座席=定員数となっています。
貸切バスの達人で依頼を出すことのできる、全国のバス会社が持っている中型観光バスを調査してみたところ…中型観光バスの定員で、最も多いのは「27人」で42%、次いで「28人」が30%。合わせると、全体の約7割強が28人までのタイプでした。

大型観光バスや小型マイクロバスは補助席が付いているのに、中型観光バスには補助席を付けているケースが少数派なのはなぜなんでしょう。実は、補助席をつけて、乗車人数を増やせない理由があるんです…!
中型観光バスには補助席がない!?30人以上乗れるバスはなぜ少ない?
「貸切バスの達人」事務局によくある問い合わせは「30人以上乗れる中型観光バスを借りたい!」
ところが、この30人以上乗れる中型観光バスは、ほとんどないんです。
実は、中型観光バスの高速道路料金は「大型料金」の区分ですが、バスの乗車人数が30名を超えると「特大料金」(大型観光バスと同じ)になるため、乗車定員を29名以下にしている中型の観光バスが多いのです。

つまり、30人以上乗れる中型観光バスが少ない理由は、高速道路料金が高くなるからなんですね…!
中型バスで30人以上のれるタイプというのは、観光用のバスではなく、シャトルバスやスクールバス等で使われることが多いようです。
これらの送迎利用なら、普段は高速道路を利用しないので、30人以上乗れるタイプでもバス料金(高速料金)が高くなることはなく、むしろ大勢の人数を同時に運べるのでコストが少なくすむ、というわけなんです。
合宿や試合送迎、学校行事などでなるべく安く移動したい!というニーズにぴったりというわけで、「30人以上乗れる中型バスを借りたい」という問い合わせにつながるわけですね。
30人乗り中型バスは数が少ないので、基本的には大型バスの利用をオススメしています。
中型バスと大型バスの料金を比較したい!という場合は、両方の見積もりを取り寄せてみましょう!
≫大型バスの定員も確認してみる
≫もうちょい小さい「マイクロバス」の定員を確認する
中型観光バスの座席表
中型観光バスの座席数は2座席が6列並んだものが左右に2つに配置されて24席、プラス、一番後ろに3座席というのが最も多い27名乗り(補助席なし)というパターンです。
- 2席×6×2列=24席+最後部3席(7列目)=27席
中型観光バスの最後部には冷蔵庫などを付けていることが多く、座席数が少なくなっています。また、後部の8席分(ピンクの点線で囲んだ座席)が回転してサロン席になるものもあり、社員旅行などに人気です。

大型観光バスは12m未満、中型観光バスは9mですので、3mほど車体が短くなっています。大型観光バスの一般的な座席は11列で、中型観光バスは7列なので座席と座席の間は大型観光バスよりもゆったり。
長距離移動でも疲れにくく、乗り心地が良いので小型マイクロバスよりもおススメですよ。
補助席なしで28人乗りは後部座席が4席に、29人乗りは5席になっています。
30人以上乗れる中型観光バスの座席表
30人以上の座席数がある中型観光バスは高速料金が大型観光バスと同じ「特大車」になるのでご注意ください。
30人以上乗れるタイプは、2座席が7列並んだものが左右に2つに配置されて28席、プラス、一番後ろに5座席というのが33名乗り(補助席なし)、これに補助席を何席付けるかで定員数が変わります。
このパターンなら補助席は7席まで増やせるので34~40名乗りが定員数(最大乗車人数)です。
- 2席×7×2列=28席+最後部5席(8列目)=33席(プラス補助席分)

また、かなりレアケースにはなりますが、もう1列ずつ座席を左右に増やしたタイプも。
2座席が8列並んだものが左右に2つに配置されて32席、プラス、一番後ろに5座席というのが37名乗り(補助席なし)。このパターンなら補助席は8席まで増やせるので38~45名乗りが定員数(最大乗車人数)です。
- 2席×8×2列=32席+最後部5席(9列目)=37席(プラス補助席分)

中型観光バスの場合、さらにもう1列増やすのがおそらく限界。定員数を49名以下に抑えないと、貸切バス運賃・料金が「大型観光バス」と同じ料金になってしまうので、50名乗れる中型観光バスをつくるくらいだったら、大型観光バスの方が良い、ということになります。
中型の観光バスは27~28人乗りがスタンダードで、稀にそれ以上乗れるタイプはありますが、高速料金が高くなるので注意!ということですね。
中型観光バスの高速道路料金を調べる方法は以下の記事を参考になさってください。
貸切バスで「下道使って!はホントにお得か?」
中型バスに限らず、幹事さんからよく言われるのは「高速道路を使わずに、下道使って!」という依頼。高速道路料金を節約したいという気持ちはよくわかりますが、果たして、下道を使った方がお得なのでしょうか?
残念ながら「下道走行をしてもバス料金はあまり安くならない」です。
というのも、バス料金は走らせた「距離+時間」で計算します。国土交通省が定めたバス料金の計算方法では、「時間制単価(1時間いくら?)」「距離制単価(1kmいくら?)」が決められていて、お客様のスケジュールに合わせて料金を算出します。
下道を使えば、走行距離も運転手さんの拘束時間が伸びます。となると、その分、バス代は高くなるのは当然。高速道路代を節約して、それと同じかそれ以上にバス料金が高くなる。これでは、本末転倒です。
料金を安くおさえたいなら「下道絶対使って!」は割に合わないと思いましょう。

中型バスの貸切料金がどれだけ高いのか?想像よりも安いのか?利用日や目的地が決まっている方は、webで簡単に見積もり依頼をすることが可能ですよ♪
まだ予定が決まっていない人は、料金目安を参考にしてくださいね。
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▶利用日が未定。概算を知りたい!≫≫貸切バスの料金目安
中型観光バスの定員数まとめ
- 中型観光バスの定員は27~28人が主流
- 中型観光バスには補助席がないことがほとんど
- まれに30人以上乗れる中型バスもあるが、台数が少なく、高速代が高くなる
- 座席数が50人以上を越えると、大型観光バスと同じ料金が適用される
- リフト付き、トイレ付タイプは座席数が少なくなる(所有するバス会社もほとんどいない)

【中型観光バスまとめ】
サイズ(大きさ) | 全長9m、車幅2.5m、高さ3.8m以内 |
---|---|
車高 | ハイデッカー(中2階)3.2~3.5m |
観光バスの車種(メーカー) | 三菱ふそう「エアロエース ショートタイプMM(ハイデッカー)、日野自動車「セレガ」、いすゞ自動車「ガーラ」、最近はEV観光バスも! |
運転手なしでのレンタル | 不可 |
料金の目安 | 東京発平日日帰り旅行(バスの利用8時間・250㎞移動を想定)で99,660円(税込)~ 【貸切バスの料金目安について】 |
利用人数(定員数)の目安 | ~27人(補助席がある場合もあり) |
有料道路区分 | 大型車 |
トランクルーム(荷物量) | 貫通式で1~2スパンあり(各バス会社の仕様によって異なる) 中型観光バスに乗せられる荷物はどのぐらい? |
設備(一例) | カラオケ、冷蔵庫、湯沸かし器、TVモニター、DVD、ラジオ、マイク ※一例です。メーカーやバス会社により異なります。 |
※バス料金は2023年8月25日に国土交通省から発表された「新公示運賃額」に基づいた最低基準料金です。正確な料金はバス会社に見積りを取らない限りわかりません。
※バス料金には安全運行のための点検時間2時間分を含めて計算。ただし、バス会社から乗降場所までの回送代は含みません。
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