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バスの運転免許って、どうやってとるの?~前篇~
こんにちは!編集部Iです。
最近、バスの運転手さんが不足している!という声をよく聞きます。
海外からのお客様が増えて、貸切バスへの需要も増えていますよね。
各バスメーカーさんも増産体制に入っているといいます。
まさに「バスは空いてるけど、運転手さんがいない」という状態。
かつてバスの運転免許は、運転免許試験場で受験する(一発試験)しかありませんでした。
ちなみに一発合格できる人はまずいない。
合格率でいうと約3%程度という難関です。
が、平成14年(2002年)に道路交通法が改正され、バスの運転免許(大型二種免許)は、指定の自動車教習所で取得できるようになりました!
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いままではバスの運転手さんになりたい!
と思っていても少々ハードルが高かったのですが、教習所でしっかり学び、着実に免許取得できる道が開けるようになったのです。
バスの免許取得コースのある「飛鳥ドライビングカレッジ川崎」さんを取材してきました!
そこで今回は神奈川県内で初めて大型二種指定教習所として神奈川県公安委員会から指定を受けた「飛鳥ドライビングカレッジ川崎」さんを取材。
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普段はめったに見ることができない教習所のコースやバス教習車などを詳しくご紹介!
今回、「飛鳥ドライビングカレッジ川崎」さんのご厚意で特別に大型二種免許取得までの流れや教習の内容などをバッチリレポートしちゃいますよ!
≫バスの運転免許って、どうやってとるの?~後編~はこちら
そもそも、バスの運転免許って誰でもとれるの?
答えは「Yes」。
「取得条件」は以下の通りです。
●21歳以上
●普通免許以上を取得済
●免許を取得して通算3年以上経過していること
(3年間の間、免許停止処分などを受けている期間がないこと)
つまり、普通免許を取得して○十年以上、免停期間なし、ゴールドカード(年に数回しかハンドル握ってないけどね)という編集部Iは取得可能!ってことですね!!
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さらに適性試験があります。
バスの運転などの場合、普通の視力検査の他「深視力」検査にパスしなければなりません。
「深視力」とは、両眼視機能と呼ばれるもので、遠近感や立体感を感じる能力のこと。
広い空間の中で、対象物の位置関係をしっかり把握できるかをみるテストです。
サッカーなどのスポーツ選手にも求められる能力といわれています。
基準は、片目0.5以上、両目0.8以上、深視力2㎝以下(検査において誤差地が2×m以内)となっています。
こちらにパスできないと、免許取得は難しくなります。
弱視や斜視などを含め、極端に視力が悪い場合は入校前に相談してみましょう!
この他、補聴器を使用せず10mの距離で90dbの警音器の音が聞こえることが条件になっていますが、つい先日、「補聴器を着けて聞こえればOK」とする改正案がまとめられたばかり。
今後は聴覚障害があっても二種免許を取得できる道がひらけそうです。
さて今回、バスの運転免許取得までの流れと教習についてご案内いただける方をご紹介しましょう!
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「飛鳥ドライビングカレッジ川崎」教習課大型二種運転免許教習を担当されている原田修(はらだおさむ)さんです。
ちなみにこちらの教習所でバスの運転免許を取りたいと入校されてくる方、意外なことに女性が多いそう。
それも、普通免許をもっているだけで、普段あまりハンドルを握っていない方も多いというから驚きです!
まさに、編集部Iみたいに年に数回しかハンドル握ってないし、という人が免許取得のために通っているってことですね!
もちろん男性は試験場で一発受験を狙っている人が多いから教習所には通わないという見方もあるかもしれませんが・・・。
これからは女性のバスの運転手さんが、もっともっと増えていくかもしれませんね!
バス免許取得のための教習には2段階ある
さて、バスの運転免許とはどんなものなのでしょう?
バスを運転するには「大型二種」が必要です。
乗車定員30人以上のバスを運転できる免許で、大型トラック、旅客運送車両(つまり観光バスなど)を運転できる最上位の運転免許ということになります。
一種と二種の違いは、お客様を乗せて目的地まで運ぶことができるかどうかの違い。
大型一種免許を持っていればトラックやバスを運転できますが、お金をもらってお客様を乗せてはいけません。
ちなみにタクシーを運転できる普通二種免許を持っている人は大型二種の学科教習が免除されますが、大型免許を持っていても、一種の場合は免除されないのでご注意を!
今回は編集部I(普通免許取得)が、バスの運転免許を取得する場合を例にシュミレーションしました。
これから取ってみたいと思っている方、ぜひ、参考にしてみてください。
まずは「先行学科1番」を受講。
その後は技能教習第1段階(最短15時間、ただしオートマ限定の人は19時間)の間に残りの学科を6コマ、適性診断を受ける必要があります。
すでに中型8t限定や限定解除を受けている人はこれよりも少ない技能教習で「修了検定」を受けることが可能です。
修了検定合格後は技能教習第2段階(最短19時間)を受講。
この間に応急救護6時間を含め、学科教習を12コマ受け、卒業検定にのぞみます。
詳しくは「大型二種の学科と技能の進め方(普通免許保有)」を参考にしてください。
大型2種免許取得の第1段階教習を実際にシュミレーションしてみた!
「飛鳥ドライビングカレッジ川崎」さんでは2タイプのバス教習車を保有しています。
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各バス会社が観光バス・路線バス等で多く所有しているタイプ(新しい)と免許試験で使われているタイプ(少々古い)です。
どちらのタイプでも運転できるようにと配慮されています。
まず乗車前にエンジンルームを点検。
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毎回ていねいに行うわけではありませんが、バスのコンディションを知っておくことは安全な運行に欠かせません。
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普通車を運転する場合でも、オイルの汚れなど最低限の点検はきちんとできるようにしておきたいものですー。
続いてバス車内の設備を確認。
大事な非常口の開け方を教えていただきました。
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非常口はバスの後方にあります。
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ハンドルを操作して非常口を開け、シートを倒し、避難路を確保します。
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路線バスや観光バスで「万が一」の場合、お客様を安全に誘導し、避難させるために素早くできるようにならないといけませんねー。
続いて、運転席に座ってみました。
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やることは普通自動車と変わりません。
シートの位置を調整し、ミラーの向きを確認。
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シートベルトをしめて、車内のお客さまが座席に座ったか、つり革などにつかまったかきちんと確認することも大切!
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運転席に座った感想はというと・・・
「すごく気持ちいい~!」
なんといってもバス運転席は高さがあって、視界が開け、遠くまで見渡せます。
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大きな車体を自由自在に操り、
走らせるってワクワクするだろうなー!と思いました。
運転席に座らせてもらっただけでしたが、私もバスの運転免許を取ってみたい!と思いましたよ。
では原田指導員の運転で実際にコースを回ってみましょう!
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ここ「飛鳥ドライビングカレッジ川崎」の教習コースの特徴は、実際の道路状況に近い感覚で運転できること。
教習所内は普通車はもちろん、二輪車、けん引車を含めた大型トラックなどあらゆる種類の車が走っています。
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神奈川県内では屈指の広さを誇るコースで、実践的な環境で練習できるのはうれしいですね!
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高架下も通るので車高の高さの感覚つかむのにも最適です。
第1段階では、目標に合わせてきちんと駐車できるかを練習。
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黄色いラインの内側に、もちろん線を踏まず、ぴたっと止めなくてはいけません。
切り替えしてよい回数も3回までと決まっています。
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さすがぴったり・・・。
バスの運転手さんがとっても狭い駐車場でもすんなり停めてしまうのを見て、いつもすごいなーと思っていました。
普通車よりもバスの方が、慣れてしまうとそんなに難しくないとか。
私でもできるのだろうか・・・不安。
お次は普通車でもおなじみのS字カーブ。
ここはつまづく人はあまりいないそうで・・・。
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そして難関の鋭角コース。
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こちらは第1段階の最初の方で1回やるだけなので、修了検定のときにすっかり忘れてしまっている可能性が・・・。
難しいのはバスのタイヤの位置と内輪差の感覚。
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降りてバスの位置をチェック。
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かなり前進させてから切り始めてちょうどいい感じ。
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この他、縦列駐車や方向転換、坂道発進、信号、交差点の通行(直進、右左折)、踏切の通過などを行い終了です。
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マニュアル車を運転する場合、坂道発進でエンストしちゃった!という経験があるかと思いますが・・・。
バスの場合は心配ご無用。馬力があるのでまずエンストしないとか。
あと、踏切通過の場合、必ず窓を開けて音を確認すること。
これをついうっかりサボる人が多いのでご注意を!
それから教習コースではできない急ブレーキの練習はシミュレータを使うそう。
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急ブレーキを踏まない運転が鉄則ですが、いざというときに適切にバスを停めるためには必要な技術のひとつ。
安全に実践さながらの体験をできるようになっています。
バスを運転する醍醐味、なんとなく感じていただけたでしょうか?
むしろ不安がいっぱい??
さて、次回はいよいよ第2段階の教習へ。
バスを運転するために必要な技術の他、心構えなど、免許取得という夢をかなえるためのポイントなども伝授してもらいましたよ!
こうご期待!!
――(後編に続く)――
【取材・撮影協力】
飛鳥ドライビングカレッジ川崎
〒210-0025 神奈川県川崎市川崎区下並木97番地
Tel:044-244-5266(受付時間:9:00~20:00 日祝日は18:00まで)
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