東京モーターショー2017

観光バス・路線バス・FCVバスを徹底取材!第45回東京モーターショー2017

みなさんこんにちは!2年ごとに東京ビッグサイトで開催されている東京モーターショー。今回も私、編集部Iが取材してまいりました。車やバイク好きが集まるこのイベント、今年で45回目を迎えます。

ガソリンを無駄遣いをして走る車は減り、時代は今、エコな燃料へとシフトしています。また、より安全な乗り物へ、自動運転の技術も日々進化しています。

フランスとイギリスでは、2040年までにはガソリン車、ディーゼル車販売禁止を発表しました。その潮流は中国、インドへと広がり、EV化はますます加速していくことでしょう。

日本ではホンダが2030年に世界発売の2/3を電動化車両に、トヨタは2050年にはガソリン車をほぼゼロにする計画だとか・・・。働く車(商業者)も例外ではありません。より高い安全性能の追求と環境負荷の低減。今回のモーターショーでもその傾向がくっきりと感じられる内容になっていましたよ!

編集部はもちろん、働く車へまっしぐら

東京ビッグサイト東棟のホール

前回もですが、今年もです。東棟の1ホールに大集結する働く車たち。三菱ふそうトラック・バス、いすゞ自動車、日野自動車、スカニアジャパン、UDトラックスがここに。そして、すぐ脇の屋外展示場には・・・。

むむむ。働く車が大集合していました。

屋外展示場に働く車が大集結

よく映画のプレミアムとか、イベントとかでみかけるトラックの荷台がオープンになるやつとか・・・。

トラックの荷台がオープンになるやつ

タンクローリー車やごみ収集車のようなものなど・・・。

タンクローリーやごみ収集車

普段よく目にしていても、じっくり近くで見るチャンスは意外とないものです。東京モーターショーに合わせて開催されている、「働くくるま・珍しいくるま大集合!」というイベントが臨界ホールディングスグループ主催で行われているとか(知らなかった)。

東京ビッグサイトから有明テニスの森までの「シンボルプロムナード公園 イーストプロムナード」で、自衛隊や警察、消防、首都高、JAFなどの特殊車両が展示されていた様子。白バイにまたがって記念撮影もOKだとか・・・。東京モーターショーよりもこっちのほうが面白そうではないですか!!次回はぜひ、のぞいてみたいものです。

さて、脱線しました。それでは、順番に各ブースをご紹介していきましょう。

三菱ふそう、大型観光バス「エアロクィーン」!

三菱ふそうトラック・バスの展示ブース

三菱ふそうトラック・バスの展示ブースは、全体的にブラック系で統一。テーマは「LIGHT UP TOMORROW」。電気トラックの「E・FUSO」(コンセプトモデルの「Vision One」と「eCanter」、先日フルモデルチェンジを果たした大型トラック「Super Great」、そして大型観光バスの「Aero Queen」です。

フルモデルチェンジしたトラックと大型観光バス「エアロクィーン」

発表会の時は、赤と黒のカラーリングでしたが、今回は展示ブースのイメージに合わせてシルバー。

シルバー塗装のシックな車体

シャープでスピード感のあるデザインになっていますね!今回のフルモデルチェンジで、マニュアル車でありながら、ギアチェンジを自動化した「ShiftPilot」で、ドライバーさんの疲労を軽減。最先端の安全性能を搭載した、ラグジュアリーな仕上がりになっています。

未来のトラックの形、Vision ONE

「E・FUSO」では、フル電気(EV)駆動で走るトラックを発表。コンセプトモデル「Vison ONE」、いままでのトラックのデザインとはがらりと印象が変わり、スマートなスタイリングに仕上がっていました。排出ガスも騒音もゼロで、商業車としての経済性も追求。「働く車」は今後、ますますおしゃれに、エコになっていくのでしょうね。

日野自動車では、小型EVバス「日のポンチョEV」を展示

日野自動車の展示ブース

続いて、日野自動車の展示ブースへ。CMでおなじみのタレントさんたちがトラックに・・・。今回のテーマは「もっと、はたらくトラック・バス」です。

日野自動車展示ブースのテーマ

効率よく安全な輸送と、人々の暮らしを支える技術をということで、車の展示だけではなく、環境性能や安全技術、車の稼働をサポートする仕組みなども紹介。日野が考える物流や人の移動の未来予想図を紹介していました。

バスに関しては、街中でちょこちょこ見かける機会が増えてきた、日野自動車のポンチョ(国内唯一の小型ノンステップバス)を展示。今回は、電気モーターで走るEV車です。

日野自動車ポンチョEV車を展示

現在、墨田区、羽村市、石川県小松市で走る姿をみることができます。それぞれ約10㎞の距離を、1運行ごとに充電する「高頻度充電コンセプト」で運行中。二酸化炭素を排出せず、大変静かな走りで好評とか。

小型バス「ポンチョEV」の車内

今後電気化がすすめば、もっとあちこちで、見かけるようになるのではないでしょうか?

この他、今年14年ぶりにフルモデルチェンジした大型トラック「日野プロフィア」、16年ぶりのフルモデルチェンジした中型トラック「日野レンジャー」、ヒノノニトンで話題の「日野デュトロ ハイブリッド(ワイドキャブ)」、そして、ダカールラリー2014年参戦車「日野レンジャー」も参考出品していました。

日野自動車、そのほかの展示車

今回は展示されていかった、大型観光バス「日野セレガ」ですが、2017年6月に改良モデルを発売。

改良された大型観光バス「セレガ」
(写真提供:日野自動車)

衝突被害軽減ブレーキ機能が対人検知可能に進化。さらに、トランスミッションに新たにAMT(機械式自動変速機)搭載モデルを発表。安全性能のさらなる進化を遂げています。

展示ブースのメインステージ横にはお絵描きテーブルを設置。「未来のトラック・バスを描いてみよう!」というテーマで、来場者が自由に描いた絵を展示できるようになっていました。

いすゞ自動車では、大型路線バス「エルガ」が登場

いすゞ自動車の展示ブース

続いていすゞ自動車のブースへ。今回のテーマは「運ぶの時代に、できること。」がテーマ。創立80周年を迎えたいすゞの「運ぶ」を支える車たちを紹介していました。

今回出展しているのは、未来の配送をコンセプトにした「FD-SI(上の写真)」。ハチの巣をモチーフにした斬新なデザイン!積み荷も6角形の専用ボックスを重ねて搭載するようになっているそうです。運転席が中央に配置されているのもユニークですね。

いすゞのEVトラック

この他、災害時でも駆動力を発揮する「ISUZU 6×6(全軸駆動タイプの6輪駆動採用)」、大容量バッテリー搭載、急速充電技術等に対応したEVトラック「エルフ EV」、80周年記念モデルの大型トラック「ギガ」、中型トラック「フォワード」、小型トラック「エルフ」、海外生産・販売車「mu-X」、そして、大型路線バス「エルガ」の8車両を展示。

いすゞの大型路線バス「エルガ」

「エルガ」は、排出ガス後処理装置を改善し、さらなる燃費向上を図ったモデルになっています。

いすゞのエルガはバリアフリーをさらに進化

そして、LEDヘッドランプ採用で夜間の視認性向上と、長寿命化によりコストダウンを達成。バリアフリー・ユニバーサルデザインで、だれにでもやさしい乗り心地を追求しています。

ところで、いすゞ自動車と日野自動車は、ジェイ・バスでバスの製造を行っていますよね。観光バスなら、日野自動車は「セレガ」、いすゞ自動車は「ガーラ」。路線バスなら、日野自動車は「ブルーリボン」、いすゞ自動車は「エルガ」です。

バスファンの方なら、一発で区別がつくと思いますが、一般のお客さんは「?」。私も「??」。ということで、こんなツールを配布(写真は表・裏)していました!

セレガとガーラの違いは何かな?
いすゞのエルガと日野のブルーリボン、どこが違う?

むむむ。観光バスの違いははっきりくっきりわかるのですが、路線バスの違いが・・・わからない。誰か私に教えてください!

このツール、中を開くと塗り絵になっていました。

中は連接バスの塗り絵

2019年に発売を予定しているハイブリッド連接バス(いすゞ・日野共同開発)ですね。国産の連接バス、楽しみです!

トヨタ自動車からは、話題のバス「FUEL CELL BUS SORA」

続いてトヨタ自動車のブースへ。

トヨタ自動車の展示ブース

こちらでは、つい先日、都営バスで導入された燃料電池バス(FCバス)の未来形を展示。特に注目したいのは、自動格納機構付き横向きシート(日本初・2017年10月18日現在)!

トヨタ自動車のFCVバス、バリアフリー化が進化

これは便利ですよね!現在は、座席を手動で収納している座席。自動化されれば、荷物の多いお母さんも楽々ベビーカーを止めることができます。車いすのお客様も便利です。

バス停のプラットフォームも変わるかも
バス停のプラットフォームが変われば車いすも楽々昇降

この他、バス周辺監視機能や加速制御、バス停への自動生着制御などなど。便利機能・安全機能などがフル装備。箱型のデザインが主流の路線バスですが、滑らかなラインで、ちょっとクールで未来的なイメージに仕上がっています。

トヨタ自動車のFCVバス「SORA」
SORAのバックショット

こちらのコンセプトモデルをベースにした市販車は、2018年から発売予定。東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京を中心に100台以上の導入が予定されているそうです。

バスファンの皆様。今回出展されているバスをまとめてご紹介してみました。いかがでしたでしょうか?最後にバスファンのバイブル!「バステクインターナショナル」を発行しているぽると出版も出展していますので、リアルバスを堪能した後は、ぜひ、足を運んでみてくださいね。

ぽると出版ブース

ぽると出版主催のイベント「第3回バステクin首都圏」が11月に開催決定しています。こちらも取材してきますので、ぜひお楽しみに!

働く車、怒涛のご紹介!

続いて、働く車の展示ブースをまとめてご紹介しましょう!まずは、スカニアジャパンの展示ブース。

スカニアジャパンの展示ブース

スカニアジャパンは、スウェーデンのトラックメーカー。今回は日本市場向けの新型トラックを発表しました。このモデルは21年ぶりで「R20H500」と「G17N360」の2タイプ。

ジャパンプレミアモデルを発表

スカニアジャパンは、2階建ての観光バス「アストロメガ」のシャーシを担当したことでも話題になっていましたね!

UDトラックやボルボのブース

この他、UDトラックスでは大型トラック「クオン」、トレーラーをけん引する「クオン4×2セミトラクタ」、「クオン6×4ダンプ」、ボルボの技術を使った「クエスター6×4セミトラクター」を展示。実際に乗車し、乗り心地を試せるので、普段はトラックの運転席に乗るチャンスのない人でも楽しめるのがポイント。働く車の今を体感できますね。

続いてやってきたのは日産車体。

日産車体のブース

ここでは、救急車やリチウムイオンバッテリーで稼働する冷凍機を搭載した「e-NV200電池冷凍庫車」、「NV350 キャラバン」を展示していました。

NV350 CARAVANプレミアムGX
キャラバンの車内の様子

日産のNV350キャラバンは、先進安全装備を搭載したビジネスバン。今回の展示車は、アウトドア用に架装したものです。

そしてこちらは救急車両として架装したもの。

救急車用に架装したキャラバン
救急車両の中の様子

普段はなかなか見ることがない、救急車の車内の様子を見ることができました。すごい!

ちょっと駆け足でのご紹介ですが、働く車のさらに進化を続けているのがよくわかりました。確かにちょっと地味な存在ですが、私たちの暮らしにはなくてはならない車たち。街中で目にするチャンスがあったら、ぜひ、注目してみてくださいね。

今回のモーターショーで、ツボったナンバープレートの歴史コーナー

ナンバープレート紹介ブース

全国自動車標板協議会が出展している「ナンバープレート展」。ここでは国内外のナンバープレートが展示されています。

ナンバープレート日本の歴史

結構地味(?)におもしろかった。日本のナンバープレートの歴史や商業用・自家用という具合にいろんなバリエーションを一度に見ることができます。

緑ナンバーが商業車、白ナンバーが自家用車ですね。

いろんなナンバープレートがあるって知ってました?

また、「東京2020オリンピック・パラリンピック協議大会特別仕様ナンバープレート」や、2017年4月から交付されてる「ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート」なんかも展示されていました。

地味だけど結構おもしろかった

普段あまり、ナンバープレートなんて、じっくり見る機会がない(見ようと思わないですよね・・・)ので、なかなかレアな体験ができました。

ものすごく、駆け足でご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

今年のモーターショーは「つまらない」という報道が目立っていました。確かに2年前に比べ、華やかさが格段にトーンダウンしている印象です。車をとりまく環境や社会はどんどん変わっています。その中でおもしろいアイデアや技術が生まれ、進化した輸送の姿をまた見せてくれるのでしょうか?働く車のこれからに注目していきたいと思います。

■取材協力
第45回東京モーターショー2017
東京ビッグサイト 2017年10月28日(土)~11月5日(日)開催中
http://www.tokyo-motorshow.com/

東京モーターショー2017開催中

「第44回東京モーターショー2015」のレポートはこちら

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