
日帰り東京観光でバス駐車場完備の「豊洲 千客万来」へ。「ラムセス大王展」は9月7日(日)まで
2024年2月豊洲市場場外に商業施設「豊洲 千客万来」がオープン。江戸の街並みを再現した「食楽棟」、温浴施設などがある「温浴棟」があります。
インバウンド向けの価格設定で「高い!」という噂は本当なのか?最近では日帰りバスツアーなどで立ち寄るケースも多いようですが…。
今回は同じ豊洲で開催中の「ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」に行くついでに、ちょっと立ち寄ってみることに。どちらもあまり期待していなかったのですが、思ってたよりも良かったので両方の見どころをご紹介したいと思います。
3000年前の至宝を撮影し放題!?「ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」

「ラムセス大王展 」が2025年9月7日(日)まで開催されているのは、豊洲市場前にある「CREVIA BASE Tokyo」。エジプト政府公認の展覧会です。
過去に開催された「ツタンカーメン展」と並ぶ史上最大級の展覧会であり、3000年以上前の古代エジプトのアーティファクツ・芸術品を、最高の状態に管理・保存しているエジプト考古最高評議会特別支援のもと180点が展示されています。

ラムセス大王というと「アブ・シンベル神殿」作った人、ぐらいの知識しかなく、そもそも行こうと思った動機が不純。というのも、人気キャラクター「おぱんちゅうさぎ」とコラボしたグッズが買えるからという体たらくでした。
しかし、これが思ってたんと違うくらい中身が濃い、素晴らしい展示会でしたのでダイジェストでご紹介しちゃいますよ。
すべて実物、ガラスケースなしの展示も多数

入口を入ると大型スクリーンで展示会の概要を解説する概要を見てから展示室へ。貴重な展示物のほとんどはガラスケース越しではなく、直接しかもすぐそばで見れるという大盤振る舞いです。
しかも撮影OK!入場料はちょっと高いなと思いましたが、中身を考えればかなりお得なのではないでしょうか。
生き神と称えられたラムセス2世

ラムセス2世は古代エジプト第29王朝のファラオで、エジプト史上最も偉大な王として称えられました。在位期間は紀元前1279年~1213年、20代半ばで即位し92歳まで生きたという長寿。

8人以上の妻との間に100人以上の子どもを設けたそうですw
異民族との闘いに勝利し、王国の領土を守り、エジプトに平和と繁栄をもたらす黄金時代を築き上げたラムセス2世は生前から神として崇拝されました。
これしか知らない、赤い砂岩の崖に刻まれたアブ・シンベル神殿

日本の古代史はそこそこ語れるのですが、エジプトのとなるとさっぱり。とはいえアブ・シンベル神殿ぐらいは知っています。
ラムセス2世を祀る大神殿と穣の女神ハトホル&愛妃ネフェルタリのために建てた小神殿の2つから構成され、いずれ岩窟神殿です。数々の戦いに勝利し、数多くの建造物を残していることから「建築王」とも呼ばれているラムセス2世。
アブ・シンベル神殿はエジプトの最南端、スーダンとの国境近くにあり、世界遺産にも。年に2回、10月22日と2月22日には大神殿の奥深くまで太陽光が差し込み、ラムセス2世の像を照らすのだそう。
戦いの物語を刻んだ石材
紀元前1274年頃、シリアのオロンテス川一帯で、ラムセス2世率いるエジプト軍vsヒッタイト帝国群による「カデシュの戦い」が勃発します。これはシリア・パレスチナ地方の支配権を巡る争いでした。
ヒッタイトは現在のトルコ共和国の中央部にあるアナトリア高原を拠点とした古代王国。紀元前17~12世紀に反映し、エジプトやアッシリアと並ぶ強国として勢力を誇りました。
しかし、ヒッタイト人は紀元前1180年にこつぜんと姿を消します。
海岸部から駆けつけた援軍により、両軍は引き分けに。ただしエジプトではラムセス2世の大勝利として記録され、アブ・シンベル神殿などにその様子が描かれたといいます。
この他、数々の戦いに勝利したラムセス2世は、ルクソール、カルナック、ラムセウム、アビドスの神殿の壁に戦いの物語を刻ませました。

上写真の石材には、シリア人、ヌビア人、リビア人を斧で成敗するラムセス2世を表現。残り左右2つの石材には、軍司令官に抜擢された将軍ウルヒヤを描いているそうです。
煌びやかな宝石がいっぱい、メイク道具も

展示会では古代エジプトの貴重な財宝もたくさん展示されています。上のマスクはラムセス王朝後継者達の未盗掘だった王墓から発見されたもの。

手前にあるウラエウス(古代エジプトの主権、王権、神性の象徴)はセンウセレト2世の王冠に使われていたものなのだそうです。

黄金や貝、ラピスラズリなどの宝石をあしらった様々な宝石類。

可愛らしい壺を使ったメイク道具など、いろいろ興味深い展示がありました。
動物のミイラや棺、フンコロガシも

古代エジプトでは動物たちは神聖視されたり、神の化身として崇拝されたり、権力・富の象徴として扱われることも。猫はバステト(豊穣や家庭、音楽の神)、ジャッカルはアヌビス(冥界の神)、ハヤブサはホルス(天空と王権の神)として崇拝されました。

古代エジプトにおけるスカラベはフンコロガシをモチーフにした装飾品や護符。再生や復活の象徴として重要視されていました。
フンコロガシの動きは太陽が空を移動する様子を連想するのだそうで、太陽神ケペルと同一視されてきたのです。スカラベの棺も展示されていました。
ラムセス大王展では猫、ライオンの子ども、マングース、ワニ、スカラベのミイラを展示。古代都市メンフィスの廃墟・サッカラで発見されたもので、まだ1,500万体以上も眠っていると推測されています。
大変だぁ。
ラムセス2世のミイラは隠し場所に安置、王墓は略奪されて空っぽに

展示の目玉となっていたのはこのラムセス大王の棺。レバノン杉材を使用し、美しい彫刻が施されています。
レバノン杉はマツ科の植物で聖なる神木とされ、古代神殿の内装材としてもよく使われました。その香りは精油(シダーウッド)としても利用されており、消毒・防虫作用などがあることでも知られています。
ミイラの材料にも使われたそうです。
こちらの棺はラムセス2世のミイラを別の場所へ移すために使用されたのではとのこと。王権の象徴である司祭杖と鎌形の笏を胸の前で交差させた状態で安置されており、遺体の輸送記録が刻まれているそうです。
展示会ではラムセス2世のミイラから顔を復元した映像なども楽しめ、偉大な王の生涯をわかりやすくたどることができます。

プラスアルファとなりますがアブ・シンベル神殿とネフェルタリ王妃の墓にスポットを当てた、没入型VR体験可能。死ぬまでにエジプトに行けるかどうかわからないので、今回の展示会は貴重だっと感じました。
もちろんお土産はおぱんちゅうさぎコラボグッズ。レジのお姉さんに「おぱんちゅ、好きなんですねー」と声かけられて盛り上がる母、61歳でしたw

Information
ラムセス大王展 ファラオたちの黄金
開催期間:2025年3月8日(土)~9月7日(日)
開館時間:平日 10時~18時(最終入場17時)/土日祝特定日 9時~19時(最終入場18時)
入館料:18歳以上 平日前売り(オンライン)3,800円~/土日祝特定日4,000円~
チケット料金はこちら≫
住所:東京都江東区豊洲6-4-25
バス駐車場:なし(豊洲 千客万来の駐車場を利用するのがおススメ)
ラムセス大王展の前に「豊洲 千客万来」でランチ、アフターでも大人飲み!?

ラムセス大王展の前に「豊洲 千客万来」でランチ。高いのは海鮮丼のようで、ラーメンやカレーなど手頃なメニューもあるようでした。
1階にある「本まぐろそば 魚骨(こつ)」でラーメンを食べる

ランチでおじゃましたのは魚編に骨と書いて「こつ」と読ませるお店。本まぐろから抽出した「旨味凝縮スープ」と直前に炙った香ばしい「まぐろチャーシュー」、こだわりの特注麺で頂くラーメンがウリです。

値段は思ったほど強気ではなく、一般的な観光地価格(もしくは目黒区・世田谷区価格)なのではないでしょうか。

まずは冷え冷えのハイボールでクールダウン。

私は本まぐろそばとミニヅケ丼のセットを。小娘は本まぐろそばにワンタンをトッピングしました。

かなり濃厚なスープは魚の旨味がガツンと効いています。東京野菜の小松菜がトッピングされているのも豊洲らしい。また、追加トッピングしたワンタンもしっかりまぐろ、と徹底していました。
卓上にあっただし酢を入れて、スープを最後まで完飲です。おいしゅうございました。

Information
本まぐろそば 魚骨(こつ)
営業時間:平日 10時~22時(L.O.21時)/土日祝 9時~22時(L.O.21時)
問合せ先:03-4400-2148
展示会の後は居酒屋「江戸 深川屋」で肉厚焼きはまぐりと冷たいビール

ラムセス大王展を楽しんだ後は再び豊洲 千客万来へ。ともかく蒸し暑い日だったので冷たいビールを飲んで帰ります。

2階目利き横丁にはたくさんのお店が並んでいますが、店先で焼きはまぐりを売っていた「江戸 深川屋」さんにおじゃますることに。テイクアウトはもちろん、イートインもできるカジュアルな居酒屋さんでした。
名物の「深川コロッケ」と「タコ串」冷たいビールをいただきます

家人は焼酎の「和ら麦」をオンザロックで、私は生ビールいただきます。

「深川コロッケ」はアサリ飯をイメージし、コロッケの中に甘い味付けのアサリが入っていました。外側はサクサク、中はホクホクです。
タコも身が厚くしっかりしていておいしい。さすが豊洲市場直送。

そして店頭で焼いている焼きはまぐりがともかく肉厚でジューシーでおいしい。今まで食べたことのない見事なはまぐりでした。
この後、ポテトフライをつまみながらもう1杯飲んで帰りました。

Information
江戸 深川屋
営業時間:10時~20時(L.O.19時)
問合せ先:03-5859-0065
都民・都内お勤めなら9月30日(火)まで「東京豊洲 万葉倶楽部」が割引に

「豊洲 千客万来」に併設されているのが宿泊&日帰り入浴が楽しめる「東京豊洲 万葉倶楽部」です。箱根・湯河原の名湯の源泉をタンクローリーで運び、都内にいながら湯あみが楽しめます。
露天風呂や大浴場、サウナ、水風呂、岩盤浴、食事、リラクゼーション施設などを完備。1日ゆったりとくつろげます。
8階にある足湯はどなたでも無料で利用可能。豊洲の景色を楽しみながら入れる「展望足湯庭園」は万葉倶楽部入館者限定で楽しめます。
現在、都内在住・在勤の方なら2025年9月30日(火)まで入館料の割引あり!また、「千客足湯庭園内」でBBQビアガーデンが実施されていますよ。
温泉とBBQを存分に楽しんではいかがでしょうか。
Information
東京豊洲 万葉倶楽部
住所:東京都江東区豊洲6-5-1(豊洲市場に隣接)
問合せ先:03-3532-4126
団体バスの駐車場も完備されている「豊洲 千客万来」

「豊洲 千客万来」には団体バス駐車場が完備されています。大型バス最大で27台駐車可能。
また、団体で食事ができるエリアも用意されているので、バスツアーの行き先に人気なんです。
団体バスの予約はFAXのみでの受付。当日のみ電話でも受け付けるそうですが、満車の場合は利用できないのでご注意ください。
住所:東京都江東区豊洲6-5-1
問合せ先:03-3533-1515/予約専用 03-3533-5755/予約専用FAX 03-3533-5111
バス駐車料金:最初の2時間3,000円、以降1時間ごとに1,500円
宿泊(18時~翌9時)10,000円
※乗客の降車のみは無料。待機する場合は有料となります。
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