【全国旅行支援】はとバス日帰りツアー(後編)佐原のロックなえびす様にノリノリ
全国旅行支援が適用されたはとバス日帰りツアーに参加してきた編集部。成田山新勝寺で平将門様と荼枳尼天様の怒りを買い、最悪なおみくじを引いてしまいます。
若干へこみつつ、旅の後半は小江戸佐原の街へ。ここで出会ったえびす様があまりにも格好よくすっかり楽しい旅となりました。
佐原の街、おすすめです。ぜひ今度は皆さんで貸切バスをチャーターしておでかけください。
■はとバスツアー「秋色成田山参拝・名物うな重と佐原の街歩き」の旅程
上野駅浅草口=菊屋(うな重の昼食)=成田山新勝寺・成田山公園(自由行動)=東薫酒造(試飲・ショッピング)=小江戸佐原の街散策(自由行動)=上野駅浅草口
佐原の地酒「東薫酒造」で試飲&お買い物タイム!
バスは成田山を後にして一路佐原へ。佐原は水郷の街として有名で5月下旬~6月下旬まではあやめ祭りが開催されて大変な賑わいを見せます。
そんな佐原にある酒造の一つ「東薫酒造」を訪ねました。こちらは江戸初期に伊能三郎右衛門(伊能家の先祖)が常陸(茨城県)の牛堀平八郎から70石の酒造株を買い受けて始めた歴史ある蔵元。
こちらの「大吟醸 叶」は全国新酒鑑評会金賞を受賞(17回目)しています。
今回試飲させていただいたのは「吟醸 二人静」と、熱燗にもおすすめの「本醸造 辛口」の2種類。「二人静」は華やかな香りとすっきりとした後味でワイン感覚で飲めるお酒でした。
「本醸造 辛口」はコクがあるのにすっきりとしたのどごしのお酒。甘いのは苦手、熱燗派という方にはおすすめの1本です。
そして、今回の全国旅行支援でいただいたクーポン残り1,000円分を使って購入したのが「東薫 純米吟醸 五百万石 無濾過一度火入れ」です。
日本酒度-14の割に酸度2.4あり、軽快な甘味と比較的高めの酸で喉ごしが良く、キレがあると説明あり。和食にも洋食にも合うとのことです。
ボトルは売店限定で、獅子と牡丹柄をあしらった縁起物バージョン。まだ飲んでいませんが、お正月に千葉のピーナッツとともに楽しみたいと思います。
ちなみに佐原にはもう1件、「馬場本店酒造」があります。
こちらの酒造は、天和年間(1681~1683)に大和国(奈良県)より佐原の地に渡り、糀屋を起したのが起源。酒造を始めたのは五代目で天保13年(1842年)だそうです。
まるで江戸時代にタイムスリップ!佐原の街並み
佐原は水運を利用し、「江戸優り(えどまさり)」といわれるほど栄えた街だそうです。江戸文化を取り入れつつも、独自の文化として昇華し、現在もその面影を残しています。
1996年(平成8年)に関東で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に選定。昔からの家業を引き継いで今も営業を続けている商家が多く、「生きている町並み」として評価されています(引用元:水郷佐原観光協会「旅なび!佐原」より)。
日本で初めて実測による全国地図を作った伊能忠敬が30年過ごした旧邸もあり、国指定史跡です。
通称「ジャージャー橋」は佐原の街の見どころのひとつ
伊能忠敬旧宅前に架かる橋は「樋橋(とよはし)」、通称「ジャージャー橋」と呼ばれています。こちらは江戸時代に農業用水を送り続けた大樋の名残。
もともとは人を渡すものではなく、のちに大樋を箱型につくり、丸太の手摺を付け、板を敷いて人が渡れるようにしたものだそうです。
昭和に入り、コンクリート製になり、現在の橋は1992年(平成4年)に付け替えられたもの。橋から水が音を立てて流れる様子を9時~17時まで30分間隔に楽しめます。
樋橋のたもとは、町並み舟めぐりの出船場所。
小野川を小さな舟でゆったりと巡り、川から街並みを楽しむことができる人気のアクティビティです。江戸時代の人々が眺めた街並みはきっと館な感じだったんだろうな、という風景を堪能できます。
醸造業などを営んでいた伊能家、伊能忠敬は婿養子です
伊能忠敬といえば、江戸時代に17年かけて全国を回り、初めて実測による日本地図を完成させた人物。1745年(延亨2年)、現在の九十九里町で生まれました。
伊能忠敬が17歳の時に伊能家10代目当主として婿養子に迎えられます。伊能家は代々名主を務めるほどの名家で、酒造業や米穀売買などを家業としてきました。
主屋は1793年(寛政5年)に、忠敬が48歳のときに自ら設計して建てたものだそうです。その翌年には長男に家業を譲り、翌々年には江戸に移り住んで測量事業をスタートさせました。
伊能忠敬が使った測量器具などの資料を1,000点以上保存している「伊能忠敬記念館」は、川を挟んで向かい側にあります。
小野川沿いを利根川方面へ、撮影を楽しむコスプレイヤーさんたちとすれ違います
雨が降っていて暗い写真ですが、それでもこの雰囲気!何度も立ち止まっては写真を撮りまくりました。
橋の上や街並みを背景にコスプレイヤーさんたちが楽しそうに撮影会。良い写真が撮れたのではないでしょうか。
明治34年の建物を改装したフランス料理店「夢時庵(むーじゃん)」は、南フランスを中心に星付きレストランで腕を磨いた鈴木和己シェフのお店。千葉の食材を使った美しいお料理を提供しています。
そして「リストランテダーザ・アルベラータ」は、中村屋商店の隠居所として使われた家屋をリノベーションしたイタリアレストラン。モダンな店内からは美しく手入れされた日本庭園が楽しめるという贅沢さです。
「茶屋花冠 上川岸別邸」は、奈良漬屋を営んでいた庄家をリノベーションしたお店。ここの名物は「プリンアラモード」です。昭和世代ならデパートの食堂で食べたあの懐かしいデザート。
千葉や茨城から集めた旬のフルーツをふんだんに盛り付け、地元産のこだわり卵を使ったカスタードプリン、シロップ漬けの真っ赤なサクランボがアクセントになっています。
そして注目をひときわ集めていたのが「佐原商家町ホテル ニッポニア」です。商家町佐原全体を一つのホテルとして見立て、築100年を超える商家を含む4つの棟が街に点在する宿泊施設となっています。
小野川沿いにロックなえびす様を発見!
小野川沿いをぶらぶら散策してたら、ロックなえびす様を発見!「とったどー」なのか鯛をタコ殴り中なのか・・・。活き活きした表情が素敵です。
えびす様といえば、古くから漁業の神様として親しまれています。七福神の中で唯一日本古来の神様。
よくある御姿としては、釣竿を持ち、鯛を抱えた姿で描かれることが多い神様。「事代主大神(ことしろぬしのおおかみ)」といわれたり、伊弉諾尊の第三子である蛭子(ひるこ)尊といわれることもあります。
上下写真は布袋様っぽい像。
佐原の町の小野川沿いには、いわゆる縁起物といわれる神様のオブジェがそこかしこに置かれていました。
ぶらぶらしながら、どんな像が置かれているかぜひチェックしてみてくださいね。
建物の保存状態も素晴らしい「正上醤油店」へ
「正上(しょうじょう)醤油店」は、1800年油屋として創業し、1832年から醤油の醸造を行ってきた老舗。現在の当主は十代目で、戦後は佃煮製造販売が主となっています。
千葉で醤油醸造が盛んになったのは大消費地である江戸が近くにあったことから。利根川と江戸川を使い、日本橋までその日の内に届けられたといいます。
特に有名なのが野田と銚子。有名なキッコーマンやヤマサ、ヒゲタなどはすべて千葉生まれの醤油メーカーです。
佐原でもこじんまりとした醤油醸造を行っており、伊能茂左衛門家でも1723年(享保8年)から行っています。
「正上醤油店」の店舗は佐原を代表する大店の構えを今に伝えています。切妻入りで1832年築。
お隣に建つ土蔵は寄棟妻入りで明治初年築のものです。その土蔵、向かって左隣りでお土産店を営んでいました。
お店の名物は「いかだ焼き」。わかさぎが串に並んでいる姿が川を行き来する「いかだ」に似ていることからそう呼ばれているのだそう。
醤油醸造元が始めた佃煮ということで、本醸造醤油をベースに合成添加物を一切利用しない「秘伝のタレ」とつぼ釜で煮上げた味わいが自慢です。
焼き蛤やあさり串など酒飲みのハートをぐいぐいつかんできます。しかし、現在はダイエット中・・・。お酒はもちろん、しょっぱいものも控えねばなりません。
若干涙目になりつつも天然醸造生しょうゆと黄金だしを購入することにしました。
「さわら町屋館」で一休み、”CAFE NETAIMO”でお土産を購入
「さわら町屋館」は伝統的建造物に倣った意匠で建築された町屋風建物で、香取市の観光休憩所です。
ネイルサロン「aya nail atelier」や着物レンタルができる「山田呉服店」、柴山農園が運営する「CAFE NETAIMO」、米粉を使ったスイーツを販売する「TAWARA」があります。
「CAFE NETAIMO」では、低温貯蔵で熟成させ、じっくり焼き上げて作る「寝た芋」が人気。その「寝た芋」のべにはるかを使った”芋ぺちーの”がなんともおいしそうです。
しかし、ここはぐっとこらえて「干し芋」と「芋けんぴ」をお土産に購入。
ちなみに「芋けんぴ」は糖分が添加されるのでおやつとして扱われますが、「干し芋」は消化されにくく低GIでダイエットに最適。程よく食べれば大丈夫なのだ、はっはっはー。
芋けんぴも少量であれば、食物繊維が豊富なのでそれほど悪いわけではないとのこと。ケーキよりも芋けんぴですな。
いかがでしたでしょうか?今回のはとバスツアー、自由時間が多く取られており、ゆったりと観光や街歩きを楽しむことができました。
貸切バスでお出かけの際もあまり予定を詰め込まずにその町の魅力をたっぷり堪能することをお勧めします。
皆さんの旅がより楽しいものになりますように!
2023年1月21日(土)まで水郷佐原あやめパークで「水郷の夜宴~狐火ナイト~」開催中
「水郷佐原あやめパーク」は、6月に「あやめ祭り」でにぎわう場所。また、7月~8月までは「はす祭り」で人気を博しています。
そんな「水郷佐原あやめパーク」、冬の終末は光のトンネルときらめく水面のイルミネーションに彩られて幻想的な美しさ。イルミネーション期間には謎解きイベント「きつねのいたずら あやめパークからの脱出」も開催されますよ。
また、2022年12月17日(土)~2023年1月21日(土)までは「水郷の夜宴~狐火ナイト~」を開催。
サッパ舟を使って嫁入りする風習をモチーフにしたもので、狐たちも舟で嫁入りする姿を描いた特別なイベントとなっています。美しいイルミネーションとともに、異世界に迷い込んだような不思議な光景を楽しんでみてはいかがでしょうか。
イベント概要
水郷佐原あやめパーク「ウインターイルミネーション」
【開催期間】2022年12月2日(金)~2023年1月29日(日)の金曜・土曜・日曜・祝日
16時30分~19時まで
※2022年12月28日(水)~2023年1月4日(水)は休園
【入園料】小学生以上500円
「きつねのいたずら あやめパークからの脱出」
【開催期間】2022年12月2日(金)~2023年1月29日(日)の金曜・土曜・日曜・祝日
※2022年12月28日(水)~2023年1月4日(水)は休園
※狐火ナイト開催日を除く(2023年1月21日)
【入園料】100円
※別途イルミネーション入園料が必要です
*推奨年齢は6歳以上、所要時間20分~50分
水郷の夜宴~狐火ナイト~
【開催期間】2022年12月17日(土)~2023年1月21日(土)
16時30分~19時30分(狐の嫁入り舟は18時30分頃から)
【入園料】小学生以上 1,500円(狐のお面、飲食ブースで利用可能な割引券付き)
未就学児 無料狐のお面、飲食ブースで利用可能な割引券なし)
東京から千葉県・佐原までのアクセス方法は?
今回は、はとバスのツアーで訪れた佐原の街。では、個人で遊びに行きたい場合のアクセス方法をご紹介しましょう。
乗り物 | 所要時間 | 料金目安 |
東京駅から成田駅経由で佐原駅(JR総武線・JR成田線) | 約1時間45分 | 1,690円/IC利用で1,694円 |
東京駅八重洲口から佐原駅(高速バス) | 約1時間30分 | 大人1人1,900円(2023年1月より)/IC利用で1,750円 |
せっかく佐原まで行くなら香取神宮や成田山新勝寺などもぐるりと周遊したいという場合、人数がまとまるなら貸切バスが断然お得です。
今回のプランを貸切バスで運行した場合の料金相場は以下の通り。
- 大型バス 111,771~160,248円(40名利用で1人約2,800~4,000円)
- 中型バス 93,929~137,808円(25名利用で1人約3,800~5,500円)
- 小型マイクロバス 78,265~114,796円(20名利用で1人約4,000~5,700円)
※高速料金、バス駐車場代、食事代などは含まず。
◆貸切バスの種類について
大型観光バス|中型観光バス|小型マイクロバス
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