セーフティバス取得以上に大変?!維持すること、ランクアップすること

セーフティバス取得以上に大変?!維持すること、ランクアップすること【12/27更新】

2023年12月に貸切バス事業者安全性評価認定制度で申請と更新が行われ、セーフティバス取得状況が公益社団法人日本バス協会より発表になりました。

それによると、2023年12月現在は全国で2,028の事業者が認定を受けています。全国のバス事業者数は3,556社あるうちの、約57.0%がセーフティバスを取得。

安全運行に対する意識向上と、各バス会社の懸命な取り組みが感じられる結果となりました。特に最高位である三ツ星を取得している事業者が増えています。

その反面、一ツ星・二ツ星取得の事業者は現状維持か減っていることを考えると、取得することの難しさ。そして何よりも、維持すること・ステップアップすることの難しさがを痛感された結果といえます。

セーフティバスマークは一ツ星から三ツ星まで!3段階で評価する制度

日本バス協会と国土交通省で推進するセーフティバス

セーフティバスは、一つ星からスタートし、2年後ごとの更新で二つ星、三つ星へとランクアップする仕組みです。つまり三つ星取得は最短で4年かかるということになります。

セーフティバスの認定は、一度受ければずっと有効なわけではありません。認定後に違反や事故を起こせば、取り消されます。

また、三つ星を取得している場合で、更新時に80点以上を取れないと「一つ星」からやり直しという厳しさでしたが、2015年9月より、二ツ星・三ツ星に限り、認定取り消し条件が見直され、重傷者を出した事故が5人未満の場合は再評価が新たに設置されています。

とはいえ、まさに一瞬たりとも気が抜けないというわけです。

その厳しさの理由は、この制度の目的が「安全なバスの運行のために、安全意識のさらなる向上や取り組み続ける姿勢を評価」するためにある、ということ。たゆまぬ努力をし続けているバス会社を「見える化」する制度なのです。

セーフティバスはステップアップするほどに評価が厳しくなる

セーフティバスはステップアップするほどに評価が厳しくなる

当たり前のことですが、ランクアップすればするほど、その評価基準は厳しいものになります。安全対策に「ゴール」はないからです。

2022年に最高ランクの三ツ星取得のバス会社は951者から、2023年は1,060者へと約11.5%も増加

長くセーフティバス認定を受け続けているバス会社は「安全意識の高いバス会社」「安全風土が根付いている会社」といえそうです。

貸切バスの事故は増えてる?減ってる?

貸切バスの事故は減っているのか?

2019年6月に国土交通省自動車局・自動車運送事業に係る交通事故対策検討会が発表した資料「交通事故統計及び事故事例の分析に基づき実施すべき死亡・重傷事故の低減対策のポイント」によると、2018年の交通事故関しては減少傾向にあります。

貸切バスに限っていえば、2017年に大きな事故がありましたが、2018年はここ10年で最も少ない発生率でした。ただ、貸切バスは車両同士の事故が多く、中でも左折時に発生する割合が多かったという結果がでています。

お客様を下した後、車庫に戻る回送時に特に気が緩みやすいようです。法定速度以上で走る、複数のバスで一緒に戻る際に無理に連なって走行することがないよう指摘がありました。

2020年の貸切バスにおける交通事故死者数はゼロ。しかし残念ながら2022年に三ツ星認定を受けていたバス会社が静岡県小山町の県道(ふじあざみライン)で横転事故を起こし、死亡者・負傷者が出る事故が起きてしまいました。

2023年は11月に宮崎県延岡市の県道で観光バスが山の斜面に追突、広島市でこども園バスが車と追突するなど、残念な事故は続いています。

どんなに安全運行に気を配っていても、事故が起きる可能性は常にあると、肝に銘じなければなりませんね。

2024年から新しいセーフティバス認定制度に切り替え、三ツ星から五ツ星へランク種別変更

2022年10月に静岡県で発生した貸切バス横転事故(死傷者計29名)を重く見て、国土交通省では貸切バスの安全性向上に向けた対策を制度化。旅客自動車運送事業運輸規則等の一部を改正する省令の改正などを2023年10月10日(火)に発表、2024年4月1日から施行となります。

それと連動し、セーフティバスも制度開始以来、初の抜本的見直しを行い、2024年度申請から審査基準の厳格化をスタート。これまで、三ツ星と3ランクだった認定も五ツ星と5ランクに変更されることになりました。

健康管理、先進安全自動車など安全に対する高度な取組への評価などをも評価される内容となっています。

いまある貸切バスに後付けで安全運転支援機能を!

貸切バスに後付けで安全運転支援機能をつける
全車両に後付けASV技術を搭載「東新観光

国土交通省では、ドライブレコーダーやデジタルタコグラフの積極的な導入。安全運転支援機能を持つ車両や装置の導入促進を進めています。

2019年5月に大阪で開催された「バステクフォーラム」11月に都内で行われた「2019バステクin首都圏」で、 後付可能な「ドライバー異常時対応システム」や「右左折巻込防止警報装置」などの実演が行われていました。

後付けできるEDSSのデモンストレーション
後付けできるEDSS(2019バステクin首都圏より)

後付型の衝突防止補助システムと合わせて、いまある車両への対策もとれるようになっています。セーフティバス取得・維持・ランクアップでも評価ポイントとして加算されますので積極的な導入が進みそうですね。

セーフティバス取得・維持・ランクアップの難しさまとめ

セーフティバス取得・維持・ランクアップの難しさまとめ

貸切バス会社を選ぶ際、実際に利用した方の感想、口コミを参考にするという方が増えています。また、 「セーフティバスマーク」の有無を気にする利用者さんも確実に増えている様子。

料金だけではなく、サービスの良さ、安心・安全への配慮も、バス選びの重要なポイントになっているということですね。

セーフティバス取得はもちろん、維持・ランクアップすることはそれ以上に大変なこと。セーフティバスの有無は、安全に対する取り組み状況が優良なバス会社を選ぶ、一つの指標として大変参考になるものです。

迷った場合の指標にしてみてはいかがでしょうか? 

「貸切バスの達人」には、「貸切バス事業者安全性評価制度」で認定を受けたバス会社さんが多数参加中!セーフティバス取得の有無や利用者の声を、バス会社紹介ページで公開していますので、気になる方はぜひ確認ください。

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