四国エリアで送迎バスを貸切したらいくら？料金の目安を徹底解説

個性豊かな四つの県から成る四国エリア。貸切バスは、お遍路の旅や県をまたいだ観光にも便利です。登山やハイキングなどで送迎バスを利用したいという方も多いことでしょう。

気になる貸切バスの料金ですが、国土交通省が2023年8月25日に「新公示運賃額（最低基準額）」を発表。各バス会社はこの値段を下回らないように独自に決めた単価で運行することになっています（9月下旬頃から適用）。

貸切バス料金が改定！2023年9月下旬以降は、複数のバス会社から見積りを取らないと損をする！？「新公示運賃額」について

その金額は、各地方運輸局によって少しずつ違うので、同じ条件でバスをチャーターしても出発エリアによって値段が変るので注意が必要です。

今までは下限～上限までの目安が示されていましたが、各バス会社が利用条件・時期・利用方法などに応じて自由に金額を決められるため、見積りを取らない限り正確な料金はわかりません。

今回は、国土交通省の「新公示運賃額」に基づき最低金額を目安として、四国エリア出発・運転手付きでバスチャーターした場合、いくらになるか「短時間送迎」「日帰り」「1泊2日」についてのモデルコースでご紹介しましょう。

※「新公示運賃額」は2025年にも見直しが予定されるなど、随時変更になる可能性があります。ご紹介するバス料金はあくまでも目安として参考になさってください。

国土交通省・四国運輸局が設定している「貸切バス運賃・料金」とは？

四国運輸局の管轄は、「徳島・香川・愛媛・高知」の4県です。この4県から貸切バスをチャーターして出発した場合、下記が最低基準額となります。

四国エリア出発で貸切バスを借りた場合の運賃・料金表

バスの種類	キロ制運賃	時間制運賃
大型バス	140円（税抜）/km～	6,380円（税抜）/時～
中型バス	120円（税抜）/km～	5,380円（税抜）/時～
小型バス・マイクロバス	100円（税抜）/km～	4,620円（税抜）/時～

（引用元：公益社団法人日本バス協会ホームページより）

※貸切バスを1人の運転手（ワンマン）が昼間運転した場合の基本的な運賃です。

キロ制運賃と時間制運賃とは？

キロ制運賃とは「貸切バスを走らせた距離、時間制運賃とは「ドライバーさんの時給」と考えるとわかりやすいかもしれません。

・キロ制運賃は1㎞あたりの金額（単価）
・時間制運賃は1時間あたりの金額（単価）

貸切バスの運賃・料金はこの2つを足したものとして計算します。この金額を下回らなければバス会社の方で自由に設定できます（上限は特になし）。

旅行の繁忙期は高めの設定、利用者が少なくなる時期は休めの設定というようにバス料金には季節変動があるのはこのためです。つまり、見積もりを取って料金を比較するのはお得に貸切バスを利用する重要なポイントですね！

四国エリアで早朝・深夜・長時間・長距離走る場合のバス料金は？

貸切バスの料金はタクシー同様、深夜・早朝（夜の22時～翌朝5時まで）走らせた場合は割増になります。また、貸切バスを1人のドライバーが運転してよい時間は2日間平均で1日9時間まで。距離は昼間の運行で500㎞まで（夜間は400㎞まで）と決められています。

これを超える場合は、交替ドライバーが必要（ツーマン運行）です。つまり、長距離・長時間の運行も、ドライバー2名体制になるため、バス料金が高くなるというわけです。

貸切バスの交代運転手（ツーマン運行）とは？バス料金のヒミツ

ゴルフコンペやスキー・スノボツアーの送迎では、深夜早朝の運行や長距離・長時間になることが多いので、注意が必要です。

バスの運賃は、ドライバーさんが営業所で、運行前の安全確認・運行後の安全確認の時間帯も含めて計算しますので、ご注意ください。

四国エリアで電動リフト付きバスやトイレ付バスなど、特別なバスの貸切は料金高め

車椅子の参加者がいる場合、電動リフト付きバスを利用したいというリクエストをよくいただきます。また、長距離移動の場合はトイレ付バスを希望することもありますよね。

ただ、どのタイプのバスも所有しているバス会社が少ないこと。バスの維持費やメンテナンス費用が高くなるため、通常の料金よりも高めに設定することが許されています。

レンタルしたい場合は、早めに相談することが大切ですね。

▼こちらの記事も参考に
≫貸切バス料金相場について
 ≫貸切バスをお得に手配するコツ
 ≫貸切バス（送迎バス）のキャンセル料は？

四国エリア出発で貸切バスを「短時間」借りた場合の料金は？

例えば、「会社から宴会場まで」「結婚式場から二次会会場まで」というように、まとまった人数を一度に移動できる手段として、貸切バスはおすすめです。

この場合、「片道30分ぐらいだけ」ということもありますが、実は貸切バス、最低でも3時間利用からと決められています。また、バス運行の前後に各1時間ずつ、安全点検の時間をとることが義務付けられているので最低でも5時間利用したものとして料金を計算します。

貸切バスは短時間利用なら安い？貸切バス料金を徹底解説！

つまり、30分の利用であっても、3時間の利用であっても料金はまったく同じなのでご注意ください。

四国エリアで結婚式送迎バスを借りた場合の料金例

実際に松山駅からウエディング会場までの片道送迎バスを、運転手付きでレンタルした場合の料金を計算してみましょう。

松山駅＝＝ＴＯＢＥオーベルジュリゾートブライダル（挙式・披露宴・宿泊）
［移動時間：片道約30分／移動距離：約20㎞］
※貸切バス利用時間は最低3時間（安全点検の2時間を加えて5時間）10㎞以下はすべて切り上げで計算

バスの種類	貸切バス運賃
大型バス	41,250円（税込）～
中型バス	34,870円（税込）～
小型バス・マイクロバス	29,810円（税込）～

バス会社から、バス乗車場所（松山駅）までの回送分は含まれていません。詳しくは見積りを取り寄せましょう！

例：四国エリア出発で短時間の大型送迎バス（～45名定員/補助席利用で53～55名乗車可能）を借りた場合の計算方法（5時間利用・片道20㎞走行、松山駅までの往復40㎞）

大型送迎バスの場合
距離単価140円×40㎞＝5,600円～
時間単価6,380円×5時間＝31,900円～
貸切バス料金：5,600円+31,900円＝37,500円～（税込：41,250円～）

▼お役立ち情報
・結婚式の送迎バスならお任せ！料金相場・手配のポイント
・貸切バスを片道だけ利用したい！料金相場と計算方法

四国エリア出発で貸切バスを日帰りで借りた場合の料金計算方法は？

自然豊かな四国エリア。人気のデイキャンプやバーベキュー、日帰り観光など、1日だけバスをチャーターしたい場合。

格安で貸切バスを利用したいなら、運転手1名で運行できる時間・距離に抑えることがポイント。1日の利用が10時間ぐらいまで、移動距離は往復で200～300㎞ぐらいがリーズナブルです。

四国エリア出発日帰り貸切バスツアー料金例

徳島出発で一般的な日帰りバスツアーを企画した場合の、貸切バス料金を計算してみましょう。

徳島駅8時出発＝＝うだつの町並み9時着・10時発＝＝大歩危小歩危（舟下り・道の駅大歩危の妖怪屋敷・ランチ）11時15分着・13時30分発＝＝祖谷のかずら橋14時着＝＝祖谷温泉で日帰り入浴16時発＝＝徳島駅着18時着終了
［移動時間：10時間／移動距離：240㎞］
※利用時間に安全点検のための2時間がプラスされます

バスの種類	貸切バス運賃
大型バス	121,176円（税込）～
中型バス	102,696円（税込）～
小型バス・マイクロバス	87,384円（税込）～

バス会社から、バス乗車場所（徳島駅）までの回送分は含まれていません。詳しくは見積りを取り寄せましょう！

例：徳島エリア出発で日帰りバス旅行・大型観光バス（43～45名定員）を借りた場合の計算方法（10時間利用・240㎞走行・安全点検のための時間2時間をプラスして12時間で計算）

大型送迎バスの場合
距離単価140円×240㎞＝33,600円～
時間単価6,380円×12時間＝76,560円～
貸切バス料金：33,600円+76,560円＝110,160円～（税込：121,176円～）

▼お役立ち情報
・日帰り貸切バスツアーならお任せ！バス料金・プラン

四国エリア出発1泊2日旅行で貸切バスを借りた場合の料金計算方法は？

慰安旅行やサークル旅行では、泊りがけで観光することも多いと思います。2日間バスを運転手付きで利用したバス料金を計算してみました。

費用をできるだけ抑えたいなら、運転手が1名で運行できる時間・距離を守ることと、2日間の平均運転時間を1日9時間以内の抑えるのがポイントです。

四国エリア出発1泊2日貸切バスツアー料金例

高知駅発着で室戸岬までの1泊2日バスツアーを企画した場合の料金を計算してみましょう。

＜1日目＞
高知駅8時出発＝＝桂浜・龍馬記念館8時30分着・10時30分発＝＝龍河洞（ランチ・冒険コース探検）11時30分着・14時発＝＝室戸の宿16時着・宿泊
＜2日目＞
宿9時出発＝＝室戸岬（散策・展望台）9時45分＝＝室戸ドルフィンセンターでイルカとふれあい体験10時着・12時発＝＝吉良川の町並み（散策・ランチ）12時30分着・14時30分発＝＝北川村「モネの庭」マルモッタン15時着・17時発＝＝高知駅18時30分着・終了
［移動時間：18時間／移動距離：210㎞］
※利用時間に安全点検のための2時間×2日分＝4時間がプラスされます